滝山寺鬼まつり

滝山寺鬼まつりについて

滝山寺鬼まつり（たきさんじ おにまつり）は、愛知県岡崎市に位置する滝町で開催される伝統的な火祭りです。この祭りは、鎌倉時代に起源を持ち、800年以上にわたる歴史を有しています。祭りの開催日は毎年旧正月の7日に近い土曜日に行われ、天下 泰平と五穀豊穣を祈念して行われます。火祭りに登場する鬼面から「鬼祭り」とも称され、重要文化財に指定されている滝山寺本堂に多くの松明が持ち込まれることから、その独自性と重要性が際立ちます。

祭りの沿革

祭りの起源は源頼朝の祈願が始まりとされ、室町時代には一時的に廃絶しましたが、徳川家光によって再興され、その後も盛大に行われるようになりました。明治時代には神仏分離の影響で一時休止となりましたが、地元住民による活動で復活を遂げました。過去には戦争や自然災害などによって中止された年もあったものの、近年では新型コロナウイルスの影響を経て、2023年には一般観覧者を受け入れる形で開催が復活しました。

祭りの流れ

祭り当日は、まず「大松明・十二人衆行列」が行われ、冠面者や参加者が滝山寺三門から本堂へと移動します。この行列では「滝山寺鬼まつりの唄」が歌われ、祭りの開始を告げる役割を果たします。その後、仏前法要や鬼塚供養、庭祭り、そして火祭りへと続きます。

行事の内容

• - 大松明・十二人衆行列：行列は滝山寺三門から始まり、鬼面をかぶった冠面者や十二人衆、住職などが参加します。
• - 仏前法要：祭りを通じて行われる法要で、参加者は静かに祈りを捧げます。
• - 鬼塚供養：鬼塚の前で行われる豆まきの行事で、徳川宗家当主が参加した年もありました。
• - 庭祭り：田楽の演舞を通じて農作業の様子が表現され、参加する人々の間で田遊びが楽しめます。
• - 火祭り：祭りのクライマックスで、鬼たちが大松明を持って本堂を駆け巡り、祭りは最高潮に達します。

祭りの準備と地域の参加

祭りの準備は地元の十二人衆により行われ、大松明は特定の竹を調達して作られます。特に、近年では地元の小学校の男子児童が孫面を担当し、地域全体が協力して祭りの運営に参加しています。また、祭りの開催中は名鉄バスのシャトルが運行され、運動場に臨時駐車場が設けられるなど、訪れる人々の便宜も図られています。

結びとして

滝山寺鬼まつりは純粋に地域の文化を体現し、人々が集い、古くからの風習を享受できる貴重な機会となっています。祭りを通して歴史を感じ、地域の絆を再確認することができるイベントとして、多くの人々に愛され続けています。

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