滝窪町

滝窪町（たきくぼまち）

群馬県前橋市の北東部に位置する地域名で、かつては勢多郡大胡町の大字（おおあざ）滝窪にあたる区域です。赤城山の南斜面に広がり、地域を流れる寺沢川の上流域にあたります。2013年時点での面積は約3.79平方キロメートルです。郵便番号は371-0235となっています。

地理

滝窪町は、雄大な赤城山の南麓に位置しており、自然豊かな環境が特徴です。地域内を流れる寺沢川は、その源流に近い上流域にあたります。北部の山間部には、治水・利水を目的として建設された寺沢ダムがあり、そのダム湖は寺沢沼として地域の景観の一部となっています。

歴史

滝窪という地名は、江戸時代にはすでに確認されており、古くから集落が形成されていました。江戸時代を通じて、その領主は度々変わっています。はじめは大胡藩の領地でしたが、元和3年（1617年）には前橋藩の支配下に入りました。その後、明和6年（1769年）には一時的に幕府領となり、天明6年（1786年）からは再び前橋藩の領地に戻るという変遷をたどっています。

近代に入り、明治22年（1889年）の市町村制施行により、周辺の7つの村と1つの町が合併し、群馬県南勢多郡大胡村が成立しました。滝窪はその大字として組み込まれます。明治29年（1896年）には郡の統合により勢多郡に所属が変更され、勢多郡大胡村大字滝窪となりました。明治32年（1899年）には大胡村が町制を施行し、勢多郡大胡町大字滝窪となります。この体制はしばらく続きました。

平成5年（1993年）4月1日には、地域内を通る群馬県道大間々宮城子持線が国道353号に昇格し、滝窪町にとって初めての国道が開通しました。これは地域の交通網にとって大きな変化でした。平成16年（2004年）のいわゆる「平成の大合併」では、大胡町が宮城村、粕川村とともに前橋市に編入合併され、現在の群馬県前橋市滝窪町となりました。近年では、平成29年（2017年）5月12日に、滝窪町を含む前橋・赤城地域全体が、スローシティを推進する国際組織であるチッタスロー国際連盟に加盟し、地域の持続可能な発展を目指す取り組みが行われています。

交通

滝窪町内に鉄道駅はありませんが、近隣には上毛電気鉄道上毛線の江木駅や大胡駅があり、これらが最寄りの駅となります。町内の公共交通としては、赤城タクシーが運行するデマンドバス方式の「ふるさとバス」が利用されています。

道路網としては、町内の北部を東西に国道353号が、中部を東西に群馬県道101号四ツ塚原之郷前橋線が通過しており、地域の主要な交通路となっています。

主な施設・名所

地域内には、教育施設として前橋市立滝窪小学校があります。また、地域の歴史を伝える八柱神社や、観光・交流拠点として道の駅ぐりーんふらわー牧場・大胡が立地しており、多くの人が訪れます。

災害発生時など、当地域が避難対象区域となった際には、町内にある前橋市立滝窪小学校が指定避難所として利用されることになっています。

参考文献

本記事の作成にあたっては、『角川日本地名大辞典 10 群馬県』（「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編、角川書店、1988年）を参考にしています。

※世帯数や人口、小・中学校の具体的な学区に関する詳細な数値は、入力された情報には含まれていませんでした。

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