潘岳 (政治家)

潘岳（はん がく）

潘岳（1960年4月 - ）は、中華人民共和国の官僚、政治家です。現在は、国家民族事務委員会主任と中国共産党中央統一戦線工作部副部長という要職を兼務しています。

経歴

潘岳は1960年4月に江蘇省南京市で生まれました。1976年に中国人民解放軍に入隊し、1982年に退役。その後、経済日報社に入社し、中国環境報社記者組組長、国家空中交通管制局政策研究室副主任兼機関団委員会書記、北京市房山区対外連絡処主任兼対外経済貿易委員会副主任、中国技術監督報社副総編集といった職を歴任し、1990年に中国青年報社副総編集に就任しました。1987年11月には中国共産党に入党しています。

1993年には中国青少年研究中心主任に就任。翌1994年には中央に移り、国家国有資産管理局副局長に就任しました。1998年には国家質量技術監督局副局長に転任。2000年には中華人民共和国国務院経済体制改革弁公室副主任に転任し、2003年には国家環境保護総局（後に環境保護部に改名）副局長に転任しました。

2016年には中央社会主義学院党組書記兼第一副院長に転任。2020年には国務院僑務弁公室主任、中国共産党中央統一戦線工作部副部長を兼務するようになりました。そして2022年6月、国家民族事務委員会主任に転任し、国務院僑務弁公室主任を退任しました。

活動・思想

歴史学の博士号を持つ潘岳は、詩文にも長けています。21世紀初頭には、「宗教は民衆の阿片である」というマルクス主義的な反宗教主義的表現の修正を求める論文を発表しました。また、中国における大一統思想（大中華主義）の支持者であり、中央社会主義学院党組書記就任後は『中華民族共同体史綱』の編集を推進しました。過去の論文では、五胡の中原への侵入を「五胡入華」と呼び、「漢民族と異民族の民族融合」と美化したこともあります。

潘岳は、長年にわたり中国の要職を歴任し、その活動と思想は中国社会に大きな影響を与えています。彼の今後の動向が注目されます。

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