激変星

激変星の概要

激変星は、変光星の中で特定の特徴を持つ大きなグループです。この天体は短期間に劇的な増光を示し、その後は徐々に暗くなるという特性を持っています。通常、これらの変化は数日間にわたって急激に発生し、不規則な周期で繰り返されることがあります。この記事では、激変星についての詳細を解説していきます。

激変星の種類と分類

国際的な変光星協会GCVS（General Catalogue of Variable Stars）では、激変星を新星、新星状変光星、反復新星、超新星、矮新星、アンドロメダ座Z型変光星に分類しています。これに対し、新星や新星状変光星、反復新星、矮新星に加えてりょうけん座AM型星やポーラーといったカテゴリーも存在します。

新星

新星は、白色矮星とその伴星である赤色星から構成される近接連星系で、数日から数万倍の明るさに達する現象を示します。観測される等級は8等から15等の範囲で、増光後数十から数百日かけて徐々に減光します。その増光は、白色矮星に物質が降着し、熱核暴走反応が起こることで発生します。

新星は、その減光スピードによって分類され、速い（NA）、遅い（NB）、および非常に遅い（NC、共生新星）に分かれます。また、スペクトルからも分類が可能で、主に鉄ラインが優位なものと、ヘリウムと窒素が優位なものに分けられます。

主な新星の例

• - いて座V4743星：5.0等星から16.8等星に変光
• - はくちょう座V1500星：極大等級1.7等、極小等級21等以下
• - らしんばん座T星：最も古い観測記録は1890年

反復新星

反復新星は、二回以上の爆発が確認されている新星です。代表的なものにはらしんばん座T星やさそり座U星がありますが、それぞれ数十年の間隔で爆発が観測されています。これらの天体は、特にその増光のメカニズムが新星と類似していますが、間隔が短いのが特徴です。

主な反復新星の例

• - かんむり座T星：変光範囲2.0等から10.8等
• - さそり座U星：変光範囲8.7等から19.3等

新星状変光星

新星状変光星は、爆発が記録されていないものの、新星や矮新星と似た変光を示します。これらは爆発以外の変光のメカニズムにおいて本質的な違いはありません。

超新星

超新星は、星の非常に大きな爆発現象であり、その明るさは10等から20等に達します。これまで多くの超新星が観察されており、それぞれが銀河の進化に重要な役割を果たしています。爆発の原因は主に２つのメカニズム、すなわち白色矮星への質量降着によるものと、大質量星の重力崩壊によるものがあります。

矮新星

矮新星は、10日から3000日の間で急激に増光し、その後すぐに減光を繰り返します。これは主に降着円盤内の水素の電離によるものであり、新星とは異なるメカニズムです。矮新星にはいくつかのサブカテゴリがあり、それぞれの特性によって分類されています。

主な矮新星の例

• - はくちょう座SS星：7443星から12.4等
• - おおぐま座SU星：10.8等から14.9等

アンドロメダ座Z型変光星

アンドロメダ座Z型変光星は共生星で、爆発の記録がありませんが不規則に変光します。これらの天体は一般的にアンドロメダ座周辺に見られ、赤色巨星のガス殻内の高温な星と相互作用することで変光を示します。

結論

激変星はその多様な種類と変光メカニズムによって宇宙において重要な存在です。新星、反復新星、超新星、矮新星、アンドロメダ座Z型変光星など、それぞれが持つ独自の特徴は、天文学的な研究においての理解を深める鍵となっています。これらの天体の観察を通じて、宇宙の構造や進化についての貴重な情報を得ることができるのです。

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