濃飛護國神社

濃飛護國神社の歴史と概要

濃飛護國神社は岐阜県大垣市、大垣城址に位置する著名な神社で、1万8900余柱の英霊が祀られています。この神社は、地域の戦士たちの霊を慰め、彼らの功績を称えるために創建されました。

創建の歴史

濃飛護國神社の起源は、1869年（明治2年）にさかのぼります。当時の大垣藩主、戸田氏共が戊辰戦争で戦死した大垣藩士54名を祀るために、仮の招魂祠が設立されました。翌年の1870年には、大垣城二の丸を招魂場として正式な祠が完成し、祭祀が行われるようになりました。これがこの神社の始まりとなります。

1875年には、国から神饌や祭祀料が支給されるようになり、改称され「官祭招魂社」となりました。また、これ以降も戦争に従軍し戦死した士族の合祀が続き、1891年（明治24年）の濃尾地震による社殿の倒壊を経て1895年に再建されました。

その後、日清戦争や日露戦争で戦死した軍人たちも次々と合祀され、社殿の拡張や改築が進められました。1909年には新社殿が完成し、1939年（昭和14年）には「濃飛招魂社」と改称、その後、「護國神社」として内務省による公式の神社となりました。

戦争と再建の歴史

第二次世界大戦中、神社の本殿や拝殿は大垣空襲により全焼しましたが、戦後には名称を一時的に「濃飛神社」と変更しました。その後、主権回復の後に元の名称に戻されました。1950年代には、地域の信者たちによって新たな造営奉賛会が結成され、建物の再建が進められました。

1958年には本殿が完成し、その後一年後には幣殿や拝殿も竣工しました。こうして再び多くの信者にご参拝いただけるようになりました。1965年には、著名な企業の創業者によって大鳥居が奉納され、同年には昭和天皇夫妻が国民体育大会の行啓の折に参拝される姿も見られました。

祭事と地域との結びつき

濃飛護國神社では、春季例大祭（4月23日）、戦没者慰霊祭（8月15日）、秋季例大祭（9月22日）などの重要な祭事が行われています。地域の多くの人々が参加し、英霊に対して感謝の意を表しています。これにより、神社は地域の人々にとって大切な信仰の場であり続けています。

神社の近隣には大垣公園や大垣城、常葉神社があり、訪れる人々にとって憩いの場所ともなっています。濃飛護國神社は、歴史的背景を背負った神社であり、地域の人々の思いが込められた重要な存在といえるでしょう。

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