瀬川昌男

瀬川昌男：SF、科学、児童文学の分野で輝いた多彩な才能

瀬川昌男（1931年6月6日 - 2011年7月10日）は、SF[[作家]]、科学解説の書き手、児童読物作家として知られています。東京に生まれ、東京教育大学教育学部心理学科を卒業。姉は山主敏子です。

略歴と業績

大学卒業後、瀬川は自宅で脳波および心理学研究を手がける傍ら、文筆活動に励みました。1956年には処女作『火星にさく花』を発表し、SF[[作家]]としてのキャリアをスタートさせます。その後、子供向けの宇宙解説やSF作品のほか、伝記、海外小説の再話、精神宇宙研究など、幅広いジャンルで才能を発揮しました。

『火星にさく花』は、SF界に大きな影響を与えました。柴野拓美は同作に感銘を受け、瀬川に手紙を送り、自らが立ち上げようとしていたSF同人誌『宇宙塵』への参加を打診。瀬川は創刊メンバーの一員となり、同誌の発展に貢献しました。

また、小松左京の提唱により1968年に始まった「SFファン科学勉強会」（通称「SFフ科会」）では、初例会で瀬川が命名者となりました。この名称は「SF不可解」に通じる語呂の良さから、参加者に大いに受け入れられたといいます。

2011年7月10日、瀬川昌男は急性肺炎のため、東京都内の自宅で80歳で永眠しました。

主要な著書

小説

火星にさく花 (1956)
白鳥座61番星 (1960)
地球SOS (1960)
チタンの幽霊人 (1968)
火星地底の秘密 (1969)
宇宙ヨット旅行 (1970)
月上都市ルナトウキヨウ (1971)
ゲバネコ大行進 (1974)
スーパーネコ大作戦 (1977)
たいようがきえちゃった (1977)
きかいの国は大さわぎ (1978)
眠りの星レア (1978)
UFOネコ大ぼうけん (1979)
ほしはさかなのめだまかにゃ (1981)
ねこまた号宇宙の旅 ニャゴン船長のぼうけん (1983)
ニャンチュー宇宙大戦争 ニャゴン船長のぼうけん (1983)
ブラックホールニャン遊記 ニャゴン船長のぼうけん (1983)
犬の惑星危機いっぱつ 銀河ガードニャンのぼうけん (1986)
ウサネコ惑星りゅう退治 銀河ガードニャンのぼうけん (1986)
夢幻の惑星 ドラゴニア・ワールド act.1 (1991)

科学解説

少年少女のための科学の教室 (1955)
宇宙旅行の科学と夢 中学生の科学 (1960)
宇宙をせまくする本 ばかんす号による宇宙探検 (1963)
宇宙飛行の科学 (1967)
太陽系旅行 (1969)
つきへいくロケット (1969)
つきやかせいのなぞ (1970)
せかい・30ねんたったら (1971)
火星への道 (1971)
天体観測の科学 (1971)
幽霊を科学する (1972)
超能力を科学する その恐怖となぞにいどむ (1974)
星と星座の話 (1974)

伝記

シュバイツァー (1973)
ダーウィン (1977)
アインシュタイン (1981)
平賀源内 (1981)

絵本

おばけめぐり (2002)

その他

魂は生きている 複合精神宇宙論序説 (1998)

翻訳

きょうりゅうの世界 (1973)
空飛ぶ円盤の三巨人 (1974)

（その他多数）

瀬川昌男の功績

瀬川昌男は、SF、科学解説、児童文学という幅広い分野で、多くの作品を世に送り出しました。子供たちに科学への興味を抱かせ、SFの世界への扉を開いた功績は大きいと言えるでしょう。また、SF同人誌『宇宙塵』の創刊メンバーとして、日本のSF界の発展にも大きく貢献しました。

彼の作品は、今もなお多くの人々に愛され、読み継がれています。

外部リンク

瀬川昌男の時空 - 本人のサイト（Internet Archive）
瀬川昌男 作品書誌
瀬川昌男 書誌（未完） - WEB本の雑誌 - 高橋良平による。

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