瀬戸内クラフト

瀬戸内クラフト株式会社

瀬戸内クラフト株式会社（せとうちクラフト）は、広島県尾道市に位置する造船企業です。主にアルミニウム合金を使用した船舶の建造を行っており、船舶製造業界でその名を知られています。

設立の背景

会社の起源は、1944年に設立された山陽機械工業株式会社に遡ります。当初は船舶艤装品の製造を目的としていました。その後、1967年にはスカイアルミニウムとの技術協力により、アルミニウム合金製の小型ボートの開発に着手します。1968年には瀬戸内工業株式会社が設立され、全事業が継承されました。

1970年には、11m型の交通艇「かもめ」を建造し、これを皮切りに多様な船舶の製造が始まりました。本格的なアルミニウム合金を使用した船舶の製造において、会社は着実に成長を続けています。

会社の沿革

その後、1980年に「瀬戸内クラフト株式会社」として新たに設立され、造船部門の営業を引き継ぎました。1989年にスカイアルミニウムの傘下となり、2003年には再編により全事業が再び引き継がれることとなります。2012年から2015年にかけては、設備投資を行い、本社工場の機能を強化しています。

主要な建造船

瀬戸内クラフトは1990年代に東京大学や日立造船と協力して、水中翼双胴型高速艇「スーパージェット」を開発しました。また、2004年に竣工した「ぐらばあ」は、シップ・オブ・ザ・イヤー2004を受賞するなど、その性能が評価されています。近年では、国内最高速を誇る税関艇や漁業取締船を建造しています。

代表的な船舶

瀬戸内クラフトが手がけた旅客船には、以下のような船が含まれています：

• - 酒田市 - とびしま号
• - 播淡聯絡汽船 - まり-んふらわあ、まり-んふらわあ2号
• - 河島汽船 - しまちどり号
• - 恭兵船舶 - ケイ・エース、はるか号
• - 西日本フェリー - スーパーマリン

など、多数の船が活躍しています。

また、税関監視艇や漁業取締船も数多く手掛けており、広島県や福岡県など各地の政府機関が依頼した船も設計・製造しています。

事業所について

本社および工場は、尾道の向島の北東部に位置しており、実際に尾道水道に面しています。周囲には、他の造船所も隣接しており、協力関係の形成も行われています。

このように、瀬戸内クラフトは長い歴史と実績を背景に、高品質な船舶の製造に従事し、地域経済や産業に貢献しています。造船業の未来の発展に向け、さらなる取り組みが期待されています。

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