瀬戸康孝

瀬戸康孝：艇界を彩った名レーサー

瀬戸康孝（せと やすたか）は、1935年2月15日生まれ、佐賀県出身の元ボートレーサーです。その卓越した操艇技術と果敢な攻めのスタイルで、多くのファンを魅了しました。特に、カミソリのような鋭いターンは彼の代名詞であり、レースを常にエキサイティングなものにしていました。同じく佐賀県出身の松尾泰宏と共に、長きにわたり九州のボートレース界を牽引した立役者の一人です。

レーススタイルと実績

瀬戸選手のレーススタイルは、自力で展開を切り開く積極果敢なものでした。スタートから全速で飛び出し、スピードを活かしたターンで他艇を圧倒する姿は、見る者を惹きつけました。そのアグレッシブなレース運びは、数々の名勝負を生み、多くのファンを魅了しました。

1969年2月のレースでは、大本命と目されながらも、浮遊物を巻き込みスタートが遅れるというアクシデントに見舞われました。しかし、スタートは正常と判断され、6着に終わりました。この判定に激怒した観客による大規模な騒動が発生し、この事件がきっかけとなり、ボートレース場が1975年1月に現在地へ移転されることとなりました。この事件は、瀬戸選手のレースキャリアにおける重要な出来事の一つと言えるでしょう。

1987年1月20日には、戸田競艇場において史上2人目となる全24競艇場制覇を達成。これは、瀬戸選手の類まれな実力と長年の努力の結晶と言えるでしょう。

2008年には、その長年の功績が認められ、ボートレースの殿堂入りを果たしました。これは、ボートレース界への貢献と、その圧倒的な実力が評価された証と言えるでしょう。

主な獲得タイトル

瀬戸選手は、数々のレースで優勝しており、その中にはSG競走を含む主要なタイトルも含まれています。以下に主な獲得タイトルを記します。

1962年 - 下関開設6周年記念競走
1964年 - 江戸川開設9周年記念競走
1967年 - 大村開設15周年記念競走
1968年 - 桐生開設12周年記念競走
1969年 - 丸亀開設17周年記念競走
1970年 - 九州地区選手権競走（大村）、唐津開設17周年記念競走、福岡開設17周年記念競走、平和島開設16周年記念競走
1971年 - 第17回モーターボート記念競走（桐生）、びわこ開設18周年記念「秩父宮妃記念杯競走」、平和島開設17周年記念競走
1973年 - 第19回モーターボート記念競走（下関）、九州地区選手権競走（芦屋）、唐津開設20周年記念競走、尼崎開設21周年記念競走
1974年 - 芦屋開設22周年記念競走
1975年 - 九州地区選手権競走（大村）、福岡開設22周年記念競走
* 1976年 - 若松開設24周年記念競走

これらのタイトルは、瀬戸選手の卓越した実力を物語っています。

瀬戸康孝の遺産

瀬戸康孝は、その卓越した技術とアグレッシブなレーススタイルで、ボートレース界に大きな足跡を残しました。彼の活躍は、多くのファンを魅了し、後進のレーサーたちにも大きな影響を与えました。彼の名は、ボートレースの歴史に永遠に刻まれることでしょう。

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