瀬﨑明日香

瀬﨑明日香（せざき あすか）は、1977年生まれのヴァイオリニストです。熊本県で生まれ、幼少期を千葉県千葉市で過ごしました。

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を経て、東京藝術大学を首席で卒業。在学中からその才能は高く評価され、田中千香士、景山誠治、堀正文といった名だたる指導者に師事しました。

1992年には、パガニーニの「カプリース」全曲演奏会でデビューを果たし、その卓越した技術と音楽性で聴衆を魅了しました。その後、安田生命クオリティオブライフ文化財団の奨学金を得てパリ国立高等音楽院第3課程へ留学。さらに文化庁派遣芸術家在外研修員として、レジス・パスキエ、ジャン＝ジャック・カントロフ、クリスチャン・イヴァルディといった巨匠たちに師事し、研鑽を積みました。

国内外での演奏活動は多岐にわたり、ソロ演奏はもちろん、室内楽奏者としても活躍しています。アクロス弦楽合奏団のメンバーとしても活動する傍ら、千葉市文化芸術振興会議委員も務め、地域文化の発展にも貢献しています。

2013年3月には、イタリアのカンポバッソにあるサヴォイア劇場で、ピアニストのマルコ・グリザンティとリサイタルを開催しました。2022年5月には、長野県茅野市で開催された「蓼科高原音楽祭」に出演し、金子三勇士、佐々木祐子、諏訪交響楽団と共演し、その素晴らしい演奏は多くの観客を魅了しました。

コンクールでの受賞歴も数多く、1993年の宝塚ベガ音楽コンクールでは第1位と特別賞をダブル受賞。1995年には日本音楽コンクールで第1位に輝き、レウカディア賞、黒柳賞、鷲見賞も同時に受賞するという快挙を成し遂げました。同年のレオポルト・モーツァルト国際ヴァイオリン・コンクールでは第3位、1996年のヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールでは第4位に入賞しています。2003年には、ピアニストの佐々木祐子とのデュオで、プレミオ・トリオ・ディ・トリエステ国際室内楽コンクールで最高位、ヴィットリオ・グイ国際コンクールで第3位を獲得しました。さらに、2005年にはフォーバルスカラシップ・ストラディヴァリウス・コンクールで優勝し、1697年製のストラディヴァリウス“レインヴィル”を2年間貸与されるという栄誉にも輝きました。

ディスコグラフィーとしては、イザイの「無伴奏ヴァイオリンソナタ Op.27」、サン=サーンスの「ヴァイオリンソナタ作品集」、ショパン/小林仁編「4つの管弦楽付ピアノ作品集<室内楽版>」などをリリースしています。

瀬﨑明日香の演奏は、その卓越した技術と豊かな音楽性によって、多くの聴衆を魅了し続けています。今後ますますの活躍が期待されるヴァイオリニストです。

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