灰とダイヤモンド (GLAYのアルバム)

灰とダイヤモンド

『灰とダイヤモンド』（はいとダイヤモンド）は、日本のロックバンドGLAYによる初のインディーズアルバムです。このアルバムは1994年5月25日にエクスタシーレコードからリリースされ、後に2000年9月13日に再リリースが行われました。また、2014年5月25日にはデビュー20周年を祝して復刻盤『灰とダイヤモンド Anthology』も発表されています。2015年7月31日には全曲リマスタリングされたハイレゾ音源も登場し、特にリミックスなしのリマスター音源は注目されています。

概要

このアルバムは1993年10月に東京近郊のライブハウスで行われたGLAYのライブにYOSHIKIが訪れ、スカウトされたことをきっかけに生まれました。YOSHIKIとの契約が交わされた日、なんとアルバムはメジャーデビューシングル「RAIN」と同時にリリースされることが決まります。アルバムの録音の際、ドラマーであるAKIRAは参加していましたが、1994年の初めに脱退してしまったため、AKIRA在籍時の唯一のアルバムともなっています。

YOSHIKIはアルバム全体のプロデューサーとして、細かいアレンジを施しました。TAKUROから渡されたデモテープをもとに、ギターやベース、ボーカルのパートごとに譜面を作成し、詳細な指示を記入していったのです。また、TERUのボーカルにも厳しい指示があったため、通常のレコーディングよりも時間がかかったと言われています。しかし、YOSHIKIは「完璧を求めるよりも、荒削りであることが必要だ」と考え、その結果、X JAPANのレコーディングよりも短い時間で完成させたとのことです。TAKUROは「YOSHIKIのイメージ通りに進んだ」と振り返り、その過程が彼らの音楽に大きく影響を与えたことを示しています。

このアルバムには「RAIN」や「真夏の扉」、「彼女の“Modern…”」などのトラックが収録されており、これらは後にメジャーシングルとしてリリースされることとなります。また、「千ノナイフガ胸ヲ刺ス」や「KISSIN' NOISE」も後のベストアルバムで再録されています。アルバムには「-限りなく漆黒に近い純白-」の帯が付いており、その芸術性を際立たせています。

評価

音楽ライターの佐伯明は、このアルバムについて「音の厚みやエコー感があり、初々しいGLAYの魅力が封入されている。ただし楽曲のまとまりには光るものがあり、バンドがポップな方向へ向かって努力していたことがわかる」と評価しています。

収録曲

代表曲解説

• - 真夏の扉 (GLAY VERSION): 後のシングルとはアレンジが異なり、歌詞の一部も変更されています。
• - 彼女の“Modern…”: シングルに収録されているものとは別アレンジで、サビの歌詞が長くなっています。
• - KISSIN' NOISE: デモテープでも異なるバージョンが存在し、後のベストアルバムにも再録されています。
• - RAIN (GLAY VERSION): メジャーデビューシングルと異なるアレンジが施され、より原曲に近い形をとっています。

アルバムのリリースはその後のGLAYの成功に大きく寄与し、現在でも多くのファンに愛され続けています。これによりGLAYはさらに成長し、音楽シーンにおいて影響力のある存在へと進化していきました。

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