エクスタシーレコード

株式会社エクスタシーレコーズについて

株式会社エクスタシーレコーズ（Extasy Records）は、1986年に日本の著名なミュージシャンYOSHIKIによって設立されたレコード会社およびインディーズレーベルです。この会社は、日本のロックシーン、特にヴィジュアル系ロックの発展において重要な役割を果たしました。

本社は東京都渋谷区に位置し、様々な著名なアーティストが関与していました。取締役には、LADIES ROOMのGEORGEや故梅村総一郎（TOKYO YANKEES）などが名を連ねていました。また、故HIDE（X JAPAN）は制作部長を務めていました。会社が全盛期を迎えた際には、「東のエクスタシー、西のフリーウィル」とさえ称され、音楽シーンに大きな影響を与えました。

設立の趣旨と活動

YOSHIKIは、レーベル設立の際に「たてまえだらけのメジャー業界を本音でぶっ壊しましょう」との理念を掲げました。社長としては「立花香流」という名義を使用し、企業の広告活動にも力を入れました。音楽雑誌への広告掲載は月に一度行われ、そのキャッチコピーは全てYOSHIKIが手がけました。例えば、LUNA SEAのデビュー時には、3000万円という巨額の広告費がかけられたこともあります。

エクスタシーレコーズでは、所属するバンドに対し、凶暴性や派手さ、演奏レベルなどの条件を求めましたが、楽曲に関してはバンドの自主性を尊重しました。スタッフにも協調性や明るさを求め、留意していた点に強い会社の姿勢が見て取れます。

音楽シーンへの貢献

1980年代の音楽業界では、既存のレコード会社がアーティストからの収益を多く持っていく傾向がありました。それに対抗する形で、エクスタシーはアーティストの権利と収益を守り、YPHIKI自身も契約の専門知識を深めることに注力しました。特に、音楽出版社「エクスタシー音楽出版社」を立ち上げ、登録されたバンドに対して楽曲権の管理を行いました。

歴史的経緯

1985年、ヴィジュアル系バンドのX（現在のX JAPAN）は、自身でレコードをリリースするために必要な知識を一から学びました。その結果、1986年4月に「エクスタシーレコーズ」を正式に設立し、インディーズとしての音楽活動を開始しました。設立後まもなく、Xは「オルガスム」をリリースしました。

その後、LADIES ROOMやLUNA SEAなどの多くのバンドも続々とインディーズデビューを果たし、ヴィジュアル系バンドのメジャーデビューの登竜門的存在となりました。2000年には設立15周年を記念したコンピレーションアルバムもリリースしましたが、その後の活動は徐々に減少していきました。

エクスタシー・サミット

エクスタシー・サミットは、LADIES ROOMやLUNA SEAなどが参加するライブイベントです。このイベントは「1日限りのお祭り」として、音楽業界の友人同士の交流を深める場として機能しました。1988年から様々な会場で定期的に行われ、参加したバンドのメンバーが入り混じってセッションを行うこともあり、非常に異彩を放つイベントとなりました。

総括

2022年にはYOSHIKIの弟、林光樹が代表取締役社長に就任し、新たな展開が期待されます。エクスタシーレコーズは、その豊富な歴史とともに、今後も日本の音楽シーンにおいて重要な役割を担い続けることでしょう。音楽のジャンルにとらわれず新たな挑戦を目指す新しいレーベル「EXTASY BEYOND」も設立され、再び注目を集めています。

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