灰原池

灰原池（はいばらいけ）

大阪府河内長野市に位置する灰原池は、江戸時代に築造された歴史あるため池です。河内長野市北部では、寺ヶ池に次いで2番目の広さを誇ります。現在、池の管理は市町水利組合によって行われています。

位置と周辺環境

灰原池は、河内長野市千代田地域に位置し、南海高野線千代田駅から東へ徒歩約6分、近鉄長野線汐ノ宮駅からは西へ徒歩約10分の場所にあります。池の北側と西側は木戸地区、東側は市町地区、南側は千代田南町地区に囲まれています。

池の南側には河内長野市立千代田中学校が、道路を挟んだ北側には河内長野市立千代田小学校があり、学校が隣接する特徴的な景観を形成しています。

水源と水の流れ

灰原池への水の流入は、主に春から夏にかけて、寺ヶ池から放流される用水路を通じて行われます。池の水は、周辺の水田に供給された後、南東約500mに位置する稲田池へと放流され、最終的には石川へと流れていきます。

秋から冬にかけては、一時的に池の水が枯渇することがあります。

歴史

灰原池は、天保時代に市村（現在の河内長野市市町付近）の庄屋であった杉村栄助によって灌漑用のため池として造成されました。これにより、周辺地域の稲作が大きく発展しました。

1974年、河内長野市立千代田中学校の建設用地を確保するため、灰原池縮小整備対策委員会が設置され、同年6月には池の南側約7200坪が埋め立てられることになりました。同時に、池の改修工事も行われ、1975年4月には千代田中学校が仮校舎で開校、同年7月には池の改修工事と千代田中学校の校舎が完成しました。

これらの歴史的経緯を後世に伝えるため、池の東側には杉村栄助と灰原池縮小整備対策委員会の記念碑が建立されています。

関連情報

河内長野市立千代田中学校
千代田
石川
寺ヶ池

出典

『高野街道記その2 東高野街道』河内長野観光ボランティア
『碑建立之詞』 灰原池縮小整備対策委員会 1976年

灰原池は、地域の人々の生活と歴史に深く関わる重要な存在です。その美しい景観は、訪れる人々に安らぎを与え、地域農業を支える貴重な水源としての役割を担っています。

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