炎の大捜査線

映画『炎の大捜査線』の紹介

『炎の大捜査線』（原題：火燒島、英題：Island of Fire）は、1991年に台湾と香港で製作された映画で、実際の出来事を基にしたストーリーが展開されます。この作品は、死刑判決を受けた囚人をスナイパーとして使うという衝撃的な内容で、多くの観客の関心を引きました。

作品概要

本作の原題である「火燒島」は、台湾の緑島の別名でもあります。映画は当初、日本での配給が松竹富士による予定でしたが、最終的には日本ヘラルド映画によって配給されることとなりました。日本版の上映時間は97分となっていますが、台湾版では122分の長さで公開されています。日本での公開時には、香港版と台湾版のフィルムを組み合わせた独自の編集が行われました。

さらに、プロモーションやポスターではジャッキー・チェンが主演としてクレジットされていますが、実際の主演はレオン・カーフェイが務めています。

ストーリーの概要

物語の鍵を握るのは、ウェイという若き警察官です。彼は、自身の婚約者の父が殺害される瞬間を目撃します。逃走を図る犯人は車に乗り込みますが、爆発に巻き込まれ、彼の遺骨の中から指の断片が見つかります。この指紋を調べた結果、殺人犯は3ヶ月前に死刑が執行された人物であることが判明します。

ウェイは、刑務所内に何らかの陰謀があると感じ、傷害事件を起こして自ら刑務所に入ることを決心します。彼が収容されたのは「火燒島」と呼ばれる孤島に建つ刑務所です。そこで、看守を殺害した罪で死刑が言い渡されますが、ウェイは医務室で目を覚まし、所長から新たな運命を告げられます。

所長はウェイに「今後はスナイパーとして働いてもらう」と言い、麻薬組織のボスを暗殺せよと命じます。彼は、過去に死刑が執行された仲間たちと共に任務を遂行することになります。

計画どおりにボスを射殺したウェイですが、婚約者の父親を殺されたトラウマを思い出し、用意された逃走用の車が爆弾であることを察知します。間一髪でその車から脱出するものの、車は爆発し、ウェイと仲間たちは別行動を余儀なくされます。

追い詰められたロンたちは司令官を人質にし、管制室に立てこもります。しかし、状況が悪化し、ロンたちは逃走のための飛行機を要求します。彼らは銃撃を受けながら飛行機へ向かいますが、結局は命を落とす運命に。幸いなことにウェイは飛行機に乗り込むことができましたが、仲間たちとの悲しい別れを経験します。

キャスト

映画の日本語吹き替え版は1998年に放送され、清水勝則の演出、熊谷国雄の翻訳によって、多くのファンに支持されました。

続編も製作されており、『炎の大捜査線2』として知られ、舞台は同じですが物語は直接的な続きではありません。

まとめ

『炎の大捜査線』は、緊迫感あふれるストーリーと深い人間ドラマを融合させた作品であり、観る者に強烈な印象を残します。実際の事件に基づくため、単なるエンターテインメントに留まらず、社会の厳しさや人間の絆を考えさせられる内容となっています。

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