為又

沖縄県名護市 為又（びいまた）

為又（びいまた）は、沖縄県名護市の北西部に位置する地域です。郵便番号は905-0005で、大北、名護、宮里、宇茂佐、中山、古我知といった地域と隣接しています。

歴史

1970年の合併まで、為又は名護町の中で最も北に位置する集落でした。1970年代前半までは、山林と畑が広がる山間の農村でしたが、1975年の沖縄国際海洋博覧会開催を機に、地域は大きく変化しました。

博覧会開催に向けて、会場へのアクセス道路として、当時1～1.5車線の山道だった沖縄県道116号線（現在の沖縄県道84号名護本部線）が拡幅されることになりました。しかし、為又地区では拡幅ではなく、新たにバイパスが建設されました。また、海岸沿いの県道本部循環線（現在の国道449号）は、セメント工場へのダンプカーの通行が多く、道路状況が良くなかったため、観光道路には不向きでした。そのため、博覧会閉幕後も、為又を通る道路は海洋博記念公園への主要な観光アクセス道路としての役割を担うこととなりました。

1980年代に入ると、県道沿いにはパイナップルの産地という地の利を生かして、パイン園やお土産店が立ち並び、新たな住宅地も造成されました。1986年には国道58号名護バイパスが全線開通し、バイパス沿いにもスーパーやコンビニエンスストアなどの商業施設が進出しました。

さらに1993年には北部看護学校、1994年には沖縄本島北部初の大学となる名桜大学が相次いで開校・開学し、地域は目覚ましい発展を遂げました。学生向けのアパートが数多く建設されたほか、国道沿いには大型スーパーなどの商業施設がさらに進出し、本島北部の商業の中心地としての役割も担うようになりました。この変化は、琉球大学が西原町に移転した際に周辺地域が変貌を遂げた状況とよく似ています。現在では、為又は大学を中心とした街であり、名護市街地の一部としても機能しています。

為又自体は住居表示は未実施ですが、2000年には国道58号から南側の最南端部が隣の大北5丁目の一部となりました。

40年前は未開の土地に近い状況でしたが、現在では地価も上昇し、高級住宅街として知られています。

交通

バス

名護バスターミナルから70番・備瀬線、76番・瀬底線（いずれも琉球バス交通・沖縄バスの共同運行）が、為又地区内の沖縄県道84号名護本部線を通っており、「為又」、「ワタンジャ原」、「名桜大学入口」の3つのバス停があります。
かつては、那覇バスターミナルから国道58号を経由して海洋博公園に向かう急行バスも運行していました。
路線バスのほか、名桜大学の学生向けのスクールバスが、大学と名護市街地を結んでいます。

道路

国道58号
沖縄県道84号名護本部線

主要施設

名桜大学
北部生涯学習推進センター
北部地区医師会北部看護学校
サンエー為又シティ
ケンタッキーフライドチキン名護店
沖縄フルーツランド
名護パイン園（ナゴパイナップルパーク）
我部祖河食堂名護店 - 沖縄そば専門店

外部リンク

沖縄県名護市公式ウェブサイト
名桜大学
沖縄フルーツランド
名護パイン園（ナゴパイナップルパーク）
北部生涯学習推進センター
* 北部地区医師会北部看護学校

為又は、歴史的な変遷を経て、現在では学術と商業が共存する活気ある地域となっています。

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