無敵艦隊 (1937年の映画)

映画『無敵艦隊』について

『無敵艦隊』（原題：Fire Over England）は、1937年に公開されたイギリス映画で、A・E・W・メーソンの同名小説（1936年刊）を原作としています。16世紀末、スペインの無敵艦隊とイングランドとの間で繰り広げられた激しい戦いを舞台に、エリザベス1世とその周辺の人々が織りなす人間ドラマを描いています。

この作品は、ローレンス・オリヴィエとヴィヴィアン・リーという、後に映画史に名を残すことになる二人のスターが初めて共演した作品としても非常に重要です。彼らの若き日の姿と、卓越した演技を堪能できます。

あらすじ

16世紀末、スペインは無敵艦隊を率いてイングランドを侵略しようと企てていました。イングランド女王エリザベス1世は、国を守るためにあらゆる手を尽くします。物語は、激動の時代の中で、女王の知恵と勇気、そして彼女を支える人々の葛藤と忠誠を描き出します。陰謀と裏切りが渦巻く中で、愛と憎しみが交錯し、歴史の転換点となる戦いが繰り広げられます。

キャスト

豪華なキャストが、歴史上の人物たちに命を吹き込んでいます。

エリザベス1世：フローラ・ロブソン
フェリペ2世：レイモンド・マッセイ
レスター伯：レスリー・バンクス
マイケル・インゴルビー：ローレンス・オリヴィエ
シンシア：ヴィヴィアン・リー
バーリー卿：モートン・セルテン
エレナ：タマーラ・デスニ
リチャード・インゴルビー卿：リン・ハーディング
ローレンス・グレゴリー：ジョージ・サールウェル
スペイン大使：ヘンリー・オスカー
ドン・ミゲル：ロバート・レンデル
ドン・ペドロ：ロバート・ニュートン
ドン・エスコバル：ドナルド・カールロップ
バルデス提督：チャールズ・カーソン
ヒラリー・ベイン：ジェームズ・メイソン
ジェームズ・タールトン卿：フランシス・デ・ウルフ
フランス大使：ローレンス・ハンレイ
女官：イヴリン・アンカース
エレナの家庭教師：ノーマ・ヴァーデン
異端審問官：ラルフ・トルーマン

スタッフ

この映画は、以下の才能あるスタッフによって制作されました。

監督：ウィリアム・K・ハワード
原作：A・E・W・メイソン
製作：エーリッヒ・ポマー
脚本：クレメンス・デーン、セルゲイ・ノルバンドフ
音楽：リチャード・アディンセル
撮影：ジェームズ・ウォン・ハウ
編集：ジャック・デニス
衣装：ルネ・ユベール

エピソード

この作品の興味深いエピソードとして、主演のフローラ・ロブソンがエリザベス1世を演じ、ヴィヴィアン・リーが侍女役を務めている点が挙げられます。そして、8年後の1945年公開の映画『シーザーとクレオパトラ』では、ヴィヴィアン・リーがクレオパトラ役を、フローラ・ロブソンが侍女役を演じています。このキャスティングの逆転は、映画ファンにとって興味深い点です。

映画の評価と意義

『無敵艦隊』は、歴史劇としての重厚さと、ドラマとしての面白さを兼ね備えた作品です。16世紀のヨーロッパを舞台に、国家間の対立、愛憎劇、そして人間の心の葛藤を描き出し、観客を魅了しました。また、ローレンス・オリヴィエとヴィヴィアン・リーという二大スターの共演は、映画史における重要な出来事として語り継がれています。

外部リンク

この映画に関する詳しい情報は、以下のサイトで確認できます。

無敵艦隊 - allcinema
無敵艦隊 - KINENOTE
Fire Over England - オールムービー（英語）
Fire Over England - IMDb（英語）
* 無敵艦隊 - TCM Movie Database（英語）

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