照葉大吊橋

宮崎県綾町のシンボル、照葉大吊橋

宮崎県東諸県郡綾町を流れる本庄川に架かる照葉大吊橋は、その圧倒的なスケールと美しい景観で知られる歩行者専用の吊橋です。1984年に完成したこの橋は、九州中央山地国定公園に指定された照葉樹林の中に位置し、豊かな自然に囲まれた環境にあります。

全長250メートル、高さ142メートルというその大きさは、歩行者専用の吊橋としては類を見ないものでした。完成当時は、日本一の高さの歩行者専用吊橋として注目を集め、多くの人々がその壮大な景観を目撃しようと訪れました。完成から約20年後、大分県に高さ173メートルの吊橋が建設され、日本一の座は譲りましたが、その存在感は今もなお色褪せることがありません。

橋の周辺には、「歩く吊橋 世界一」「照葉樹林の自然 日本一」と刻まれた石碑が立ち並び、その景観の素晴らしさを象徴しています。実際に訪れた人々は、その雄大な景色に息を呑み、しばし時を忘れるほどの感動を覚えるでしょう。その絶景は、絵はがきなどにもよく取り上げられ、多くの人に知られています。

改良とリニューアル

長年の風雨による老朽化のため、2010年10月より架け替え工事が開始されました。総事業費は約3億2000万円にのぼる大規模な工事で、当初は2011年3月の完成を目指していました。しかし、主塔2本を含む橋全体の改修となったため、工期が延長され、同年10月5日にようやくリニューアルオープンを果たしました。

リニューアルされた吊橋は、以前とほぼ同じ規模を維持しつつ、いくつかの改良が施されています。特に注目すべきは、足場の一部が網状になったことで、橋の下を見下ろせるようになった点です。これにより、よりスリルのある、今までとはまた違った体験をすることができるようになりました。

アクセス

照葉大吊橋へは、公共交通機関と自家用車の両方でアクセス可能です。

電車・バス: JR日豊本線南宮崎駅から宮崎交通バス綾待合所行きに乗車し、約1時間後に終点で下車。そこからタクシーで約15分。
車: 宮崎自動車道高原インターチェンジから国道268号線を宮崎方面へ約1時間。

設計概要

形式: 長経間2ヒンジ補剛吊橋（鋼製）
竣工: 1984年3月28日
全長: 250.0m
高さ: 142.0m
幅: 1.2m
主塔の高さ: 28.0m
* メインケーブル: 直径50.0mm×4本

照葉大吊橋は、その雄大なスケールと美しい景観、そしてスリル満点の体験を提供する、宮崎県を代表する観光スポットの一つです。宮崎を訪れた際には、ぜひ訪れて、その魅力を体感してみてください。

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