熊川村 (東京府)

熊川村（くまがわむら）

熊川村は、現在の東京都西部に位置する西多摩郡に属し、1940年まで存在した村です。多摩川や玉川上水といった豊かな水源に恵まれ、武蔵野台地の一角を占めていました。

地理

村内には、多摩川、玉川上水、熊川分水、下の川などが流れ、水資源が豊富でした。また、武蔵野台地に位置しており、肥沃な土地が広がっていました。

歴史

幕末から明治初期

江戸時代末期、熊川村は幕府領と旗本領が入り組んだ複雑な支配下にありました。おおよそ半分が旗本田沢鋳太郎の所領、残りが旗本長塩隼人と代官江川太郎左衛門の支配地でした。

明治維新を迎えると、支配体制は大きく変化します。

1868年（明治元年）
6月29日（8月17日）：幕府領が韮山県管轄となります。
7月10日（8月27日）：旗本領が武蔵知県事松村長為の支配となります。
8月8日（9月23日）：松村長為知県事が古賀定雄に交代します。
1869年（明治2年）
2月9日（3月21日）：古賀定雄支配地が品川県管轄となります。
4月10日（5月21日）：全村が品川県管轄となります。
12月18日（1870年1月19日）：拝島[[村]]など9ヶ村とともに品川県11番組に所属します。
1871年（明治4年）11月14日（12月25日）：品川県が廃止され、熊川村は当初入間県の管轄となりますが、9日後に神奈川県に変更されます。

神奈川県時代

1872年（明治5年）4月、熊川村は福生村（現・福生市）、羽村、五ノ神村、川崎村（現・羽村市）の5ヶ村で神奈川県第40区を構成します。その後、1873年（明治6年）4月に神奈川県12区7番組、1874年（明治7年）6月に神奈川県第12大区6小区と改称されます。

多摩村から分離、そして組合村へ

1875年（明治8年）6月9日、5ヶ村は合併して多摩村となりますが、1882年（明治15年）9月には元の5ヶ村に分離します。1884年（明治17年）7月には「川崎村外四ヶ村」の連合村となります。

福生村との対立、組合の結成

1888年（明治21年）7月、現福生市域と現羽村市域の対立が激化し、連合村は解体されます。その後、1889年（明治22年）4月には「福生村熊川村組合」が発足します。

東京府へ

1893年（明治26年）4月1日、東京府神奈川県境域変更法により、福生村、熊川村ともに東京府に移管されました。

福生町へ

1940年（昭和15年）11月10日、熊川村は福生村と合併し、町制を施行。「東京府西多摩郡福生町」となり、熊川村としての歴史を閉じました。

関連項目

東京都の廃止市町[[村]]一覧

もう一度検索