熊本競輪場

熊本競輪場の概要

熊本競輪場（くまもとけいりんじょう）は、熊本県熊本市中央区水前寺に位置する競輪場で、熊本市が設立した施設です。この競輪場は九州地方における競輪の中心的な存在であり、全公営競技場の中で最南端に位置しています。熊本競輪場は1950年に開設され、記念競輪として毎年10月に「火の国杯争奪戦」が開催されるなど、多くのレースが行われてきました。

歴史と再開

2016年4月に発生した熊本地震によって、この競輪場も大きな被害を受け、一時的に長期休催となりました。熊本市は当初2021年12月に再開する予定でしたが、復旧工事の費用が予想以上に高騰したことから、廃止の議論もされました。しかし、バンクの改修が行われ、400mバンクとして2024年7月20日に新しい施設での開催を開始する予定です。

バンクの特性

旧施設のバンクは500mの長さを持ち、特異な構造から「滑走路」とも呼ばれていました。新しい400mバンクでは、傾斜角度が29度から34度に変更され、選手たちがより速いスピードでレースを繰り広げることが期待されています。改修作業では競輪だけでなく、公益性を考慮した設計も行われ、観客数を2000人減少させ、544席限定にすることで、より洗練された観戦環境が整えられました。

記念競輪と重要レース

熊本競輪場では、記念競輪が数多く開催され、多くの著名な選手がレースに参加しています。特に「日韓競輪親善大使記念矢村正杯」や「松本秀人杯」といった特別なカップもあり、選手たちの活躍が賞賛されています。これまでには全日本選抜競輪やオールスター競輪、日本選手権競輪なども開催されており、2026年には特別競輪の再開催も計画されています。

施設の最新情報

新施設では、耐震補強が施され、また、災害時の拠点として活用できるように駐車場や備蓄倉庫も設置されます。これにより、地域づくりにも貢献していく方針です。また、場内では無料Wi-Fiサービスが提供され、来場者向けの利便性向上が図られています。

交通アクセス

熊本競輪場へは公共交通機関を利用してアクセスすることができ、JR豊肥本線の水前寺駅から徒歩で約15分、熊本市電の新水前寺駅前電停からは徒歩20分程度です。また、熊本都市バスが競輪場前のバス停に停車し、非常に便利です。

その他にも、周辺にはサテライト阿久根やサテライト八代など、場外車券売場が数多く存在し、競輪ファンが気軽に参加できる環境が整っています。

結び

熊本競輪場はその歴史やイベントの多様性、そして新しい施設の整備を通じて、これからも多くの人々に愛される場となることでしょう。特に2024年からの再開に向けて期待が寄せられています。

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