熊野八幡神社 (各務原市神置町)

熊野八幡神社の概要

岐阜県各務原市神置町に鎮座する熊野八幡神社は、地域住民に長年にわたり親しまれてきた神社です。この神社は、各務原市の氏神でもあり、信仰の中心としての役割を果たしています。神置町はかつて羽栗郡間嶋村の一部であり、歴史的には東西で異なる神社を持っていました。具体的には、東部には熊野神社、西部には八幡神社が存在し、それぞれ地域の信仰を支えていました。

かつての間嶋村では、住民間の対立が激化し、1874年（明治7年）には東間島村と西間島村に分かれる事態が発生しました。しかし、翌年には再び合併され神置村として統一されました。この背景により、熊野神社と八幡神社が合祀され、1982年（昭和57年）10月31日に熊野八幡神社が誕生したのです。これにより、地域の神社が一つにまとまり、神置町の信仰生活はさらに充実したものとなりました。

神社の詳細

熊野八幡神社の旧社殿は、以前の熊野神社の建物を改築したもので、現在では熊野神社と八幡神社の本殿を祀っています。また、境内にはかつての熊野神社と八幡神社から移築した門柱や燈籠、狛犬が佇んでおり、それぞれが地域の歴史を物語っています。

旧・熊野神社の歴史

旧・熊野神社の創建時期は不明ですが、地域の信仰を支えてきた村社であることが確認されています。神社の由緒には多くの歴史が秘められており、神職や地域の人々によって守られ続けてきたことは確かです。

旧・八幡神社の歴史

旧・八幡神社は各務原市神置町3丁目に鎮座し、祭神として四柱の神々（応神天皇、仲哀天皇、神功皇后、白山大権現）が祀られていました。この神社は霊亀2年（717年）に白鬚神社の境内社として創設され、その後天正14年（1586年）に木曽川の洪水を受けて羽栗郡間嶋に移転されたという歴史を持ちます。現在の八幡神社の跡地は神置町公民館や稲羽地区体育館として利用されており、地域住民にとって親しみのある場所となっています。なお、八幡神社にあった拝殿と慰霊碑は残っており、太平洋戦争での戦没者を慰霊するために1964年に設立されたものです。

祭神たち

熊野八幡神社では、速玉之男神、家津御子神、熊野久須毘命、さらに応神天皇が祭神として祀られています。これらの神々は地域の人々にとって特別な存在であり、毎年の祭りやお祭り行事を通じて信仰を深めています。

参考文献と外部リンク

地域の歴史や神社に関する詳しい情報は、「前渡歴史保存会 編『神社とお寺　各務原市稲羽地区編』」をご参照ください。また、熊野八幡神社についての詳細は、岐阜県神社庁の公式ウェブサイトでも確認できます。

もう一度検索