熊野鼓動

有限会社熊野鼓動

和歌山県田辺市本宮町に本社を構える有限会社熊野鼓動は、世界遺産の地として知られる熊野の豊かな自然が育んだ地場産品を活用し、多様な食品の製造と販売を手がけています。地域の恵みを全国に発信し、地元の活力向上に貢献する企業です。

社名に込められた思い

「熊野鼓動」という社名には、この地の歴史と未来への願いが込められています。世界遺産にも登録され、多くの人々が往来する熊野「古道」と、生命の源である力強い「鼓動」という言葉を組み合わせました。かつてから受け継がれてきた優れた伝統を守りながら、この地域が現在から未来に向けて躍動し続ける様を伝えたい、そのような熱意がこの名には込められています。

企業哲学とこだわり

熊野鼓動の事業活動の根底には、揺るぎない企業哲学があります。それは、単に食品を製造・販売するだけでなく、地域の持続可能な発展に貢献することです。具体的には、以下の五つの重要な原則を掲げています。

1. 地元生産者との連携: 可能な限り地元の生産者が育てた素材を中心に利用します。顔の見える関係性を大切にし、安心して使える原材料を選んでいます。
2. 安心・安全な原材料の追求: 使用するすべての原材料は、厳格な基準に基づき選定されます。食の安全を最優先に考えています。
3. 無添加へのこだわり: 化学調味料や合成保存料といった食品添加物は極力使用しません。素材本来の味と香りを活かす製法を重視しています。
4. 信頼と誠実な姿勢: お客様、生産者、地域社会との信頼関係を最も重要視し、常に誠実な態度で事業に取り組みます。
5. 地域への貢献: 世界遺産の地である熊野の豊かな自然と文化を次世代に引き継ぐため、地域社会の発展に積極的に寄与します。

これらの理念に基づき、安全で美味しい食品づくりに情熱を注いでいます。

沿革

熊野鼓動の歴史は、地域の活性化を目指す活動から始まりました。その歩みは以下の通りです。

1988年: 「本宮町田舎の味友の会」として、地元で採れた産品の加工を開始しました。これが現在の事業の原点です。
2002年: これまでの取り組みをさらに発展させるため、法人化。「有限会社熊野出会いの里」を設立しました。
2005年: 事業拡大に伴う増資を行い、社名を現在の「有限会社熊野鼓動」に改めました。
2007年: より広く情報発信するため、熊野鼓動の公式ウェブサイトを開設しました。
2008年: 和歌山県内で唯一の地サイダーとして、「熊野サイダー」を発売。地域の特産品を使ったユニークな飲料として注目を集めました。
2010年: 熊野本宮大社の門前町という立地にちなんだ商品として、「熊野ジンジャー」を発売しました。
2012年: 創業10周年を記念し、地域の文化や自然に触れることができるイベント『熊野の鼓動が聞こえる』を開催しました。
2013年: 熊野サイダーのラインナップに、和歌山県の特産柑橘であるじゃばらを使用した「じゃばらサイダー」が加わりました。また、熊野本宮・釜餅に「くるみ」味が登場しました。
2015年: 紀州産じゃばらを活用した食品の新ブランド「じゃき払い」を商標登録。その第一弾として発売された100%じゃばら果汁が、「料理マスターズブランド」に認定されるという栄誉を得ました。
2017年: 柑橘系の風味とピリッとした辛さが特徴の調味料「じゃばすこ」が、国内最大級の食品展示会であるスーパーマーケットトレードショーにおいて、「FOOD 30」に選出され、その品質と独自性が高く評価されました。

事業内容

熊野鼓動は、熊野の豊かな恵みを活かした多岐にわたる食品を製造・販売しています。主な事業内容は以下の通りです。

食品の製造・販売: 飲料（サイダー、ジュース）、調味料（たれ、ぽん酢、辛味調味料）、菓子（餅、焼き菓子）など、多様なカテゴリーの製品を手がけています。熊野で採れる果実、野菜、山菜などを主原料として使用しています。
こだわり産品の流通: 熊野地域で、顔の見える生産者が環境に配慮して育てた高品質な素材を、都市部をはじめとする多くの消費者に届けるための販売活動も行っています。

製品づくりにおいては、化学合成された添加物をできるだけ使用せず、昔ながらの伝統的な製法や、素材の良さを最大限に引き出す工夫を凝らしています。地域の多様な農産物を活かし、幅広い種類の食品を生み出すことで、熊野の食文化の発信にも貢献しています。

有限会社熊野鼓動は、これからも熊野の地とともに歩み、地域の自然と人々の営みから生まれる「鼓動」を、食を通じて広く伝えていくことを目指します。

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