熱戦!歌謡ダービー

熱戦!歌謡ダービー

『熱戦!歌謡ダービー』は、1981年1月11日から9月20日までTBS系列で放送された、視聴者参加型の歌謡バラエティ番組です。毎週日曜日の13:00から13:55まで、全国各地のホールからの公開収録形式で、歌とゲームを組み合わせたユニークな内容が展開されました。

番組概要

前番組『家族そろって歌合戦』のコンセプトを受け継ぎ、各地のネット局が制作と配信を交代で担当する形式が特徴でした。視聴者の参加意欲をかき立てるため、観覧希望者は現地のネット局にハガキを送る必要がありました。番組のオープニングテーマは、初期には「草競馬」の替え歌、中期には「福笑いの歌」が使用され、番組末期にはオリジナルのテーマ曲に変更されました。

出演者

司会

• - うつみ宮土理
• - 明石家さんま

うつみ宮土理と明石家さんまの軽快な掛け合いが番組を盛り上げ、後に二人は『さんまのからくりTV』でも共演しました。

審査員

• - 小林亜星
• - 池波志乃

上記のレギュラー審査員に加え、毎回2名のゲスト審査員を迎え、合計4名で審査を行いました。審査員は各10点の持ち点で、満点は40点でした。

番組内容

一般視聴者ペアとゲストが組んだ3チームが、音楽に関する様々なゲームやクイズに挑戦し、その中で最高得点を目指して競い合いました。

コーナー紹介

• - ダービー福笑い

- ゲストがテーマソングを歌いながら、福笑いのパーツの場所を指定。アイマスクをした視聴者ペアは、その指示を聞きながらボードにパーツを貼っていくゲームです。完成した福笑いを審査員が評価しました。イラストは針すなおが担当していました。

• - いななき歌合戦

- 3人が騒音計の前で大声で歌い、そのデシベル数を競いました。最高デシベル数がチームの得点に加算されました。

• - あてこみ歌合戦

- テーマ曲が紹介された後、出場者は5つのパネルから1つを選択。パネルにはテーマ曲とは異なる曲名が表示され、出場者は選んだ曲の節でテーマ曲を歌いました。審査員は歌唱を審査しました。稀に方言で歌うこともあり、名古屋弁で「ちいさい秋みつけた」を歌うなど、ユニークなアレンジが披露されました。

• - イントロ歌合戦

- 番組後半に登場したコーナーで、曲のイントロが流れた後、曲名を当てたチームは全員でマイクの前に立ち歌います。正解すればボードに書かれた得点が加算、不正解の場合は減点となりました。ボードには1点から10点までランダムに点数が設定されていました。

最高得点を獲得したチームには、賞金30万円が贈呈されました。

放送局

番組はTBS系列局で放送されました。

エピソード

• - 解答チームは、男性歌手、女性歌手、お笑い芸人（主に吉本興業所属の漫才コンビ）と一般視聴者の3チームで構成。解答席は「青」「赤」「緑」の3色で色分けされていました。

• - イントロ歌合戦では、最下位のチームが正解した場合でも、明石家さんまが「まだ分からない！ひょっとして500点あるかもしれない！」と大げさに叫んでパネルをめくるのがお決まりでした。

• - イントロ歌合戦で童謡「七つの子」のイントロが出題された際、あるチームがザ・ドリフターズのギャグを交えて歌い、会場は大爆笑となりましたが、結果は不正解でした。

• - 西城秀樹の「ホップ・ステップ・ジャンプ」のイントロが流れた際、別のチームが「YOUNG MAN (Y.M.C.A.)」を歌って踊り、不正解となるハプニングもありました。

• - オール阪神・巨人は3回出場し、3回とも優勝を飾っています。

• - 番組スタッフとして、作詞家の秋元康が関わっていたことが知られています。

• - TBS制作時のプロデューサーである神保泰宏は、後に『関口宏のサンデーモーニング』の初期制作を手掛けました。

• - 2005年に放送された『中居正広のテレビ50年名番組だョ!全員集合笑った泣いた感動したあのシーンをもう一度夢の総決算スペシャル』で、本番組の映像が紹介され、明石家さんまは当時を振り返りました。映像には、番組の提供スポンサーの看板もそのまま映し出されました。

『熱戦!歌謡ダービー』は、参加型歌謡番組の草分けとして、多くの視聴者に愛された番組でした。

もう一度検索