熱風 (CHAGE and ASKAのアルバム)

アルバム『熱風』（ねっぷう）について

『熱風』は、デュオチャゲ&飛鳥による2枚目のオリジナルアルバムで、1981年2月25日にリリースされました。本作は、ワーナー・パイオニア（現：ワーナーミュージック・ジャパン）から発売され、音楽シーンに新たな風を吹き込みました。アルバムには、インストゥルメンタル曲を含む全12曲が収められており、CD盤では後に「幻夜」が追加され、全13曲体制となりました。アルバム『熱風』は、前作『風舞』から約10ヶ月ぶりに発表されました。

背景と制作

本作は、シングル「万里の河」がヒットしたことで、チャゲ&飛鳥として初のオリコンLPチャート1位を獲得した記念すべきアルバムとなっています。特に、作詞家の松井五郎がアマチュア時代に創作した「乗り遅れのセブンフォーセブン」を飛鳥が聴き込み、その才能に感銘を受けたエピソードは印象的です。チャゲは、収録曲「嘘」を特に気に入っており、この曲が彼の日々の思い出として心に残っていることを、1992年に語っています。

当時大学生だった飛鳥は、卒業試験とアルバム制作が重なり、東京と福岡の間を往復しながら業務を進めましたが、1981年3月に無事卒業を果たしました。これは、若いアーティストが道を切り開く姿を示す事例のひとつと言えるでしょう。

リリースと評価

2009年には、SHM-CD版として再発売され、紙ジャケットシリーズの一環としてリリースされました。このことから、彼らの音楽が今なお多くの人々に愛されていることが伺えます。

コンサートツアー

『熱風』を引っ提げた全国コンサートツアーは、1981年3月19日から約半年の間に行われ、60本以上の公演を行うという驚異的なスケジュールで展開されました。ツアーに対しては無謀との声もありましたが、結果として10万人以上の動員を記録しました。さらに、デビュー25周年を迎えた2004年には、当時の熱気を再現するライブイベントが東京お台場で開催され、多くのファンを感動させました。

収録曲とその特徴

このアルバムには、個性的な楽曲が揃っています。

• - 熱風: アルバムのタイトル曲で、波の音から次の曲へとスムーズに移行します。2004年のコンサートでも再演され、ASKAが2018年のソロコンサートで披露しました。
• - 水面の静: インストゥルメンタル曲として、この作品の静けさを表現しています。
• - 万里の河: 前作のシングル曲ですが、アルバムバージョンはアレンジが異なります。

他にも「この恋おいらのからまわり」や「花暦」、「嘘」など多彩な楽曲が含まれており、それぞれに異なる魅力があります。特に「嘘」は再リリースおよびカバーがされており、多くのアーティストに影響を与えたことが分かります。

また、「草原の静」や「荒野」、「お・や・す・み」といったインストゥルメンタル曲もあり、聴く人々に様々な情景を思い起こさせます。

参加ミュージシャン

このアルバムには、サンダー今泉（ドラム）、チビ太後藤（ベース）など、実力派ミュージシャンが参加しており、音楽的基盤を支えています。

結論

『熱風』はチャゲ&飛鳥の音楽的成長を象徴する作品であり、今もなお多くの人々に愛されるアルバムです。彼らの独特の世界観と、時代を超えて響くメロディは、日本の音楽シーンにおいて欠かせない存在となっています。

もう一度検索