牂州

牂州（しょうしゅう、䍧州とも表記）は、中国にかつて存在した州であり、隋代から宋代にかけて現在の貴州省中部に位置していました。

歴史

582年（隋の開皇2年）に牂州が設置されたのが始まりです。しかし、607年（大業3年）に隋朝が州を廃止し郡を置く政策を採った際、牂州は牂牁郡（しょうかぐん）と改称されました。この牂牁郡は、牂牁県と賓化県の2県を管轄していました。

唐代に入ると、620年（武徳3年）に牂牁郡の首領であった謝龍羽が唐に降伏しました。これにより、牂牁郡は再び牂州へと改められました。しかし、その翌年の621年（武徳4年）には、牂州は牁州（かしゅう）とさらに名称を変更されました。その後、牁州は再び牂州という名称に戻されています。この時期の牂州は、黔州都督府（けんしゅうととくふ）に属していました。

唐の開元年間になると、牂州は羈縻州（きびしゅう）へと降格されました。羈縻州とは、中国王朝が周辺の異民族を間接的に統治するために設けた行政区画であり、地元の首長に統治を委ねる形態を採っていました。牂州は、建安県、賓化県、新興県の3県を管轄していました。

牂州の歴史は、隋唐という時代における地方行政区画の変遷を示す一例と言えるでしょう。その名称や管轄の変化は、中央政権の政策や、地域情勢の影響を色濃く反映しています。

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