片山杜秀

片山杜秀について

片山杜秀（かたやま もりひで）は、1963年8月29日生まれの日本の政治学者であり音楽評論家です。慶應義塾大学法学部の教授として、主に政治思想史を専門としています。彼はかつて本名の片山素秀名義で執筆し、現在も多岐にわたる執筆活動を行っています。

経歴

宮城県仙台市で生まれ、幼少期から東京で育ちました。学び舎は暁星小学校から高等学校までであり、その後慶應義塾大学法学部政治学科に進学しました。大学院では法学研究科にあたる博士後期課程に進むも、修士課程は明治大学で門を叩きました。彼の大学時代の友人には、有名な政治評論家の許光俊や宮崎哲弥がいます。

片山は大学院での学びや著作活動の傍ら、音楽や映画にも精力的に取り組み、弁論部や三田レコード鑑賞会にも所属していました。彼のライターとしてのキャリアは大学院時代に始まり、『週刊SPA!』や『産経新聞』、音楽関連の各種雑誌などで多くの執筆を行うようになりました。特に『週刊SPA!』での「ヤブを睨む」コラムは、政治や歴史、音楽などの広範なテーマを扱い人気を博しました。2000回以上続くこのコラムは、後に単行本化されました。

音楽評論家としての活動

音楽評論家としても活躍し、伊福部昭などの作曲家の再評価に貢献しています。大澤壽人の研究やナクソス・レーベルの日本作曲家選輯の企画も手がけ、音楽史に新たな視点を届けています。また、戦前から戦中の日本におけるSPレコードの復刻作業に際して、膨大な研究解説を執筆し、日本の音楽文化の理解に寄与しています。

受賞歴と著作

彼の研究や執筆活動は高く評価されており、2006年には京都大学人文科学研究所から人文科学研究協会賞を授与されました。2008年には『音盤考現学』『音盤博物誌』により吉田秀和賞とサントリー学芸賞も受賞し、2012年には『未完のファシズム』で司馬遼太郎賞に輝くなど、多くの名誉を得ています。

著作も豊富で、『近代日本の右翼思想』や『音楽放浪記』シリーズ、最近では『歴史は予言する』や『大楽必易』などがある他、共著としても多くの作品が存在します。

現在の活動

片山は現在、慶應義塾大学での教授業に加え、文芸評論や音楽評も続けており、影響力のある選考委員としても名を馳せています。また、テレビやラジオ番組にも出演し、広くその意見や考えを発信しています。彼の著作や評論は、政治や音楽、歴史を理解する上で重要な文献となっています。

結論

片山杜秀は、政治思想と音楽の両面での専門家として、日本の文化シーンに深い足跡を残している人物です。今後の活動にも大いに期待が寄せられています。

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