牧師ROCKS

概要

牧師ROCKS（ぼくしロックス）は、日本のルーテル教会の現役牧師たちだけで構成される異色のロックバンドです。2013年から本格的な活動を開始し、それぞれの牧会活動と並行して音楽を続けています。

バンドメンバーは皆、牧師になる以前から音楽に親しんでおり、4人揃って音楽活動を行っていました。特に3人はプロのミュージシャンを目指していた時期もありましたが、最終的には牧師への道を選び、その時点で一度は音楽活動を休止していました。しかし、ある時教会のイベントで演奏する機会に恵まれ、当初は一度きりの参加と考えていましたが、来場者からの予想以上の反響がきっかけとなり、再びバンドとして活動を継続していくことを決意しました。音楽を通じて人々と関わることの可能性を感じたことが、活動再開の大きな理由となっています。

メンバーは各自が異なる地域に住んでおり、日々の牧務があるため、集まって練習する時間は限られています。そのため、ライブやイベント出演の前には集中的にリハーサルを行うスタイルをとっています。また、牧師としての務めを最優先しており、メンバーの誰かに葬儀や看取りといった緊急性の高い牧会対応が必要になった場合は、迷わずそちらを優先します。その際には、残りのメンバーだけでライブを行うという柔軟な対応をとることもあります。

活動実績

牧師ROCKSは、結成以来、ユニークな活動を展開しています。

活動開始間もない2013年7月には、同様に僧侶で構成される「坊主バンド」と初めて対バンを行いました。この共演を機に、牧師ROCKSと坊主バンドは互いを「生涯のライバル」と認め合う関係となり、以降、定期的に対バンを重ねています。クリスマス時期にも両バンドによる対バンが行われるなど、互いの存在が良い刺激となっています。2015年4月20日に放送されたテレビ番組「月曜から夜ふかし」では、東京・四谷で行われた両バンドの対バンの様子が紹介され、その存在が広く知られるきっかけの一つとなりました。

また、2016年10月17日には、リーダーである関野氏の出身大学である青山学院大学で行われた大学礼拝に招かれ、礼拝の中でロック演奏を披露しました。大学の礼拝堂という厳かな場所でロックバンドが演奏することは極めて異例のこととして注目を集めましたが、参加した学生たちからは好評を得ました。大学の宗教主任も、ロックという音楽が福音を伝えるための一つのツールとなり得るとの認識を示し、その意義を認めています。

さらに、教会や大学といった場に留まらず、ライブハウスでの活動も積極的に行っており、2017年11月20日には、東京・下北沢でタレントの鳥肌実氏との対バンを実現するなど、ジャンルを問わない様々な相手との共演も行っています。

メンバー

牧師ROCKSを構成するのは、以下の現役ルーテル教会牧師たちです。

関 満能（せき みつのり）: ボーカル、ギター担当。日本福音ルーテル水俣教会および八代教会の牧師を務めています。
笠原 光見（かさはら こうけん）: ギター、ボーカル担当。日本ルーテル教団浦和ルーテル教会の牧師を務めています。
関野 和寛（せきの かずひろ）: リーダー、ベース、ボーカル担当。日本福音ルーテル津田沼教会の牧師を務めています。
市原 悠史（いちはら ひさし）: ドラム、ボーカル担当。日本福音ルーテル横浜教会の牧師を務めています。

彼らはそれぞれの場所で牧師として人々に向き合いながら、牧師ROCKSとして音楽活動を通じて独自のメッセージを発信し続けています。

もう一度検索