牧野康周

牧野康周の生涯と業績

牧野康周（まきの やすちか）は、1707年に信濃小諸藩の藩主として生を受けました。彼は小諸藩の初代藩主、牧野康重の長男で、母は側室の孝壽院でした。康周は、家族に恵まれ、正室には六郷政晴の娘である玉子を迎えました。子供たちには、長男の康満、次男の本庄道堅、三男の富田明親、四男の座光寺為貴がいます。また、数人の娘もおり、いずれも他家に嫁いでいます。

康周の幼名は弥吉または大蔵であり、彼は幼少の頃から将来を期待されて育ちました。享保5年の1720年11月9日には、将軍徳川吉宗に対面する機会を得て、政界にその足を踏み入れることとなりました。翌年、享保6年には従五位下内膳正に叙任され、さらなる地位の向上を遂げ、享保7年の12月には父の死去により家督を相続しました。

藩主としての初めてのお国入りを果たしたのは享保10年のことでした。康周はその後、地域の祭りや行事にも積極的に関わるようになり、享保16年には光祭礼奉行として地元行事の運営に携わりました。このように、彼は地域の振興にも力を入れ、藩の繁栄を目指す姿勢を持っていました。

しかし、康周の藩政には厳しい試練も待ち受けていました。寛保2年、1742年には領内で風水害が発生し、藩の財政に大きな影響を及ぼします。このため、彼は幕府から2000料を借り入れることになりました。このような危機的な状況が続く中、寛延4年の1751年には、本家にあたる長岡藩主、牧野忠利に対して経済的な支援を求めることになります。

牧野康周は、1758年1月8日に死去しました。享年52歳でした。彼の死後は、長男の康満が跡を継ぎ、藩主としての責務を引き継いでいきました。康周の墓所は、長野県小諸市に位置する牧野家墓地にあります。

系譜

• - 父: 牧野康重
• - 母: 孝壽院（側室）
• - 正室: 六郷玉子（六郷政晴の娘）
• - 側室: 大和田氏
• - 子:

- 牧野康満（長男） - 生母は大和田氏
- 本庄道堅（次男） - 生母は大和田氏
- 富田明親（三男）
- 座光寺為貴（四男）
- 水野忠友正室（娘）
- 小堀政方正室（娘）
- 阿部正依正室（娘）

牧野康周の生涯は、藩の発展と共に多くの困難を乗り越えてきたものであり、彼の業績はその後の藩政にも大きな影響を与えました。彼の存在は、信濃地方における江戸時代の武士の一面を垣間見る貴重な資料となっています。

もう一度検索