六郷政晴

六郷政晴の生涯と家族

六郷政晴（ろくごう まさはる）は、江戸時代前期から中期にかけての大名であり、出羽国本荘藩の第4代藩主として活躍しました。彼は1675年に第3代藩主・六郷政信の長男として生まれ、政治と領地の発展に尽力しました。政晴はその後、時の流れに伴い様々な困難に直面しましたが、強い意志で藩を治めました。

政晴の家督相続と官位

貞享2年（1685年）、父である政信が亡くなった際、政晴は家督を相続しました。これを受けて、元禄3年12月26日（1691年）には従五位下・伊賀守に叙任されます。元禄4年（1691年）の5月28日にはお国入りの許可を得て、藩政を正式に行うことになりました。元禄6年（1693年）には奥詰に就任し、次第に藩内での重要な役割を果たしていきました。

領民との紛争とその影響

政晴の治世中には、隣接する旗本・仁賀保挙誠との間で領民の紛争が引き金となり争いが生じました。この争いは、藩の領民が仁賀保氏領の冬師山の木を伐採したことから始まり、次第に藩と仁賀保氏の対立に発展しました。仁賀保氏は幕府に対して裁定を訴え、争いは7年にも及びましたが、結果的には本荘藩に有利な裁定が下されました。

また、正徳2年（1712年）には亀田藩との間でも、真木山に関する権益を巡って争いが発生します。この争いの解決は、実に百年以上の時を経てからになることが予想され、政晴にとって多くの試練の時代であったと言えます。

家族と後継者問題

享保11年（1726年）、政晴は長男の政英を病弱を理由に廃嫡し、この決断は政晴の政権運営における重要な出来事の一つです。享保20年（1735年）には次男の政長に家督を譲り、隠居生活に入ります。

政晴の家族を見てみると、彼の父は六郷政信で、母は牧野康成の娘とされています。政晴の正室は牧野成貞の養女であり、さまざまな結びつきを持つ家庭でした。さらに、彼には側室もいたことで知られ、例えば笹瀬氏がその一人です。子供たちに目を向けると、長男の政英は廃嫡後に本荘に移住しました。次男の政長はそのまま家督を継ぎ、三男の政蔭は長男の政林に養子入りして家督を受け継ぎます。

政晴の晩年は穏やかに過ごし、寛保元年（1741年）3月27日に67歳でこの世を去りました。彼の生涯は、幕末の動乱期に向けて多くの試練に立ち向かった歴史的なものであり、藩の発展に大きく寄与するものでありました。

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