牧野成春

牧野成春（まきの なりはる）は、江戸時代中期の大名であり、下総関宿藩の第2代藩主として知られています。後に三河吉田藩へ移封され、初代藩主となりました。成春は、牧野氏の一族である成貞系牧野家の2代目にあたります。

天和2年（1682年）10月23日、成春は牧野氏の家臣である大戸吉房の子として、江戸で生まれました。その後、関宿藩主であった牧野成貞の養子となり、その跡を継ぐことになります。元禄8年（1695年）11月29日、養父である成貞が隠居したため、成春は家督を相続し、関宿藩の第2代藩主となりました。成春は、藩主としてその責務を果たしますが、その後、大きな転機を迎えることになります。

宝永2年（1705年）、成春は7000石を加増され、8万石を領する大名として、三河吉田藩へ加増移封されることになりました。これにより、成春は三河吉田藩の初代藩主となります。しかし、成春は病弱であり、藩主として領地である吉田に一度も在城することなく、その生涯を終えることになります。宝永4年（1707年）3月26日、26歳という若さでこの世を去りました。

成春の跡は、長男である牧野成央が継ぎました。成央は、成春の正室である松平清照の娘との間に生まれた子です。成春には、成央の他に、成福、長三郎、大蔵という3人の子がいました。

成春の系譜は以下の通りです。

実父：大戸吉房
実母：大戸吉勝の娘
養父：牧野成貞
正室：松平清照の娘
子女：
牧野成央（長男）
牧野成福
牧野長三郎
* 牧野大蔵

牧野成春は、病弱ながらも藩主としての責務を果たし、短い生涯ながらもその名を歴史に刻みました。彼の後を継いだ成央もまた、藩主としてその役割を全うすることになります。成春の生涯は、大名家の跡継ぎという重責と、病との闘いの中で、その短い生涯を終えた人物として、後世に語り継がれています。

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