物語/松山千春バラード・セレクション

物語／松山千春バラード・セレクション

『物語／松山千春バラード・セレクション』は、日本のシンガーソングライター、松山千春によって1992年6月21日に世に送り出された精選盤です。彼のキャリアにおいて通算8作目のベストアルバムに位置づけられています。

コンセプトと内容

このアルバムは、特定の期間に焦点が当てられています。具体的には、1988年から1991年の間に発表された彼の作品群の中から、情感豊かなバラードナンバーのみが厳選され収録されています。松山千春の音楽性の中でも特に深い感動を呼び起こすバラードに特化することで、彼の表現世界の一側面を際立たせています。

ALFAレコードとの終焉

本作は、松山千春が1985年から活動の拠点としていたレコードレーベル、ALFAレコードから発表された最後の作品となりました。これにより、彼とALFAレコードとの約7年間に及ぶ関係に終止符が打たれることになります。このアルバムは、一つの時代が終わりを告げ、新たな章へと移行する節目を飾る作品と言えるでしょう。

制作を支えた音楽家たち

アルバムの制作には、日本の音楽シーンを代表する数々の名プレイヤーたちが参加し、その質の高い演奏で松山千春の歌唱と楽曲を支えました。参加ミュージシャンは以下の通りです。

ドラムス: 島村英二、見砂和照、岡本郭男
ベース: 美久月千晴、長岡道夫、六川正彦
エレクトリックギター: 松原正樹、松下誠、土屋潔、高村周作
アコースティックギター: 笛吹利明、丸山政幸
キーボード: 中西康晴、エルトン永田、山田秀俊、大石学、有坂秀一
ストリングス: KATOH JOE GROUP
パーカッション: 斉藤ノブ、木村誠
サックス: 平原まこと
* ハーモニカ: 八木のぶお

これらの錚々たる顔ぶれが、アルバムに収録されたバラードに深みと彩りを加えています。

後の復刻

このベストアルバムは、オリジナルリリース後もファンの根強い支持を受け、再び市場に登場しています。2000年には日本コロムビアからCDフォーマットで再リリースされ、さらに2009年には高音質フォーマットであるUHQCDとして復刻されました。これにより、時代を経ても色褪せない松山千春のバラードを、新しい世代のリスナーや、より高音質で音楽を楽しみたいファンが手に取れる機会が提供されています。

アルバムの意義

『物語／松山千春バラード・セレクション』は、特定の活動期間に絞りつつも、彼のバラードテナーとしての魅力を凝縮した一枚です。人生の機微や普遍的な感情を歌い上げる松山千春のバラードは、多くの人々の心に寄り添ってきました。このアルバムは、そうした彼の真骨頂とも言えるバラードに焦点を当てることで、改めてその世界観の深さを提示しています。ALFAレコードでの活動を締めくくる作品であり、キャリアの一つの区切りを示す重要なアルバムとして、ファンにとって特別な意味を持つ作品であり続けています。

関連情報

このアルバムに関する詳細情報や購入については、日本コロムビアの公式紹介ページを参照することができます。

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