特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー

特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー：詳細解説

2005年3月、ビデオ発売（レンタル開始は3月11日）された『特捜戦隊デカレンジャーVSアバレンジャー』は、『特捜戦隊デカレンジャー』を原作とするスーパー戦隊シリーズのVシネマ作品です。シリーズの中でも人気の高いクロスオーバー作品であり、両作品を手がけた坂本太郎監督による、44分のオリジナルストーリーが展開されます。

ストーリー概要：異例のタッグと復活の危機

物語は、街で暴れるアバレンジャーをデカレンジャーが逮捕する場面から始まります。しかし、アバレンジャーは、凶悪な敵・ギンジフ星人カザックの陰謀を阻止しようとしていたのです。カザックは、強力なトリノイド第0号サウナギンナンの力を使って、かつてデカレンジャーによって倒された敵を復活させようと企み、アバレンジャーが倒した敵、デズモゾーリャの復活をも計画します。やむを得ず、正義の両戦隊は共闘し、カザックの野望を阻止すべく、壮絶な戦いを繰り広げます。

魅力的なオリジナルキャラクターたち

この作品には、個性豊かなオリジナルキャラクターが登場します。

ギンジフ星人カザック: 広島弁で話す広域宇宙暴力団ビローノファミリーの幹部。変身能力を持ち、状況に応じて様々な姿に変貌します。
トリノイド第0号サウナギンナン: サウナ、うなぎ、銀杏を融合させた、お調子者なトリノイド。その能力で死者を復活させることができ、物語のカギを握ります。
復活アリエナイザー: サウナギンナンの力で復活した、おなじみの敵キャラクターたち。
スペシャルウェイトレス: エピローグに登場する、謎めいたウェイトレス二人組。

シリーズを繋ぐメタフィクションとオマージュ

この作品では、シリーズ作品同士を繋ぐ巧みな演出が見られます。

前作との繋がり: 『爆竜戦隊アバレンジャーVSハリケンジャー』で共演したハリケンレッドが敵の化けた姿で登場し、アバレッドが「鷹介さん！」と呼びかけるシーンは、ファンにとって嬉しい演出となっています。
メタフィクション: エージェント・アブレラが『爆竜戦隊アバレンジャー超全集』を読むシーンは、メタフィクション的な要素を取り入れた、ユニークな演出です。
時系列設定: 『轟轟戦隊ボウケンジャーVSスーパー戦隊』における設定では、本作の出来事は2004年10月に起きたこととして位置づけられています。

見どころ：迫力のアクションと豪華キャスト

見どころは、なんといってもデカレンジャーとアバレンジャーによる、息の合った共闘シーンです。両戦隊の必殺技が融合した、迫力満点のアクションは必見です。
さらに、本作品には、両戦隊のレギュラーキャストに加え、過去シリーズのキャラクターもカメオ出演しており、ファンにはたまらない作品となっています。
また、復活したアリエナイザーや、オリジナルキャラクターたちの個性的なデザインも、作品の魅力を高めています。
そして、エンディングテーマには「ミッドナイト デカレンジャー」が使用され、作品の世界観をさらに盛り上げます。挿入歌として「Fight! For the earth!!」「特捜戦隊デカレンジャー」「爆竜戦隊アバレンジャー」なども使用されています。

作品情報

監督: 坂本太郎
脚本: 荒川稔久
音楽: 亀山耕一郎、羽田健太郎 with Healthy Wings
* キャスト: 載寧龍二、林剛史、伊藤陽佑、木下あゆ美、菊地美香、吉田友一、西興一朗、冨田翔、いとうあいこ、阿部薫、田中幸太朗、桜井映里、西島未智、坂野真弥、鈴木かすみ、小川摩起、中澤共歩、蒲生麻由、奥村公延、石野真子、稲田徹、津久井教生、中尾隆聖、大友龍三郎、篠田薫、長嶝高士、宮田幸季、篠原恵美、銀河万丈、緑川光、塩野勝美、穴井勇輝、古川登志夫など


本作は、VHSでの発売が最後となった作品でもあります。スーパー戦隊シリーズの歴史において重要な位置を占める作品として、高く評価されています。

もう一度検索