狙撃 (映画)

映画『狙撃』について

1968年11月23日に公開された『狙撃』は、東宝が製作したアクション映画で、堀川弘通が監督を務めました。この作品では、主演の加山雄三が殺し屋という硬派な役を演じており、これまでの好青年のイメージから一転した姿が印象的です。加山は若大将シリーズなどで親しまれた俳優ですが、この映画では彼の新しい側面が見られます。

あらすじ

物語は、殺し屋の松下徹（加山雄三）がファッションモデルの小高章子（浅丘ルリ子）と出会い、恋に落ちるところから始まります。この関係が深まる中、松下は商事会社の社長から金塊を奪う依頼を受け、その任務を無事に果たします。しかし、その成功は彼に危険をもたらし、ライバルの殺し屋、片倉から命を狙われることとなります。

松下は片倉を排除する決意を固めますが、片倉は無情にも松下の恋人である小高を誘拐してしまいます。小高を人質にした片倉は、松下を罠にかけようと企んでいます。この状況に松下はどう立ち向かうのか、そして彼と小高の運命はどうなるのか、緊迫したサスペンスが展開されます。

スタッフとキャスト

本作の製作は貝山知弘、脚本は永原秀一が手掛けました。撮影は長谷川清、編集は黒岩義民、音楽は真鍋理一郎が担当し、作品の雰囲気を一層引き立てています。また、殺陣は岩本弘司が行っており、迫力あるアクションシーンを生み出しました。

出演陣には加山雄三の他に、浅丘ルリ子が小高役、岸田森が深沢役を演じています。さらに、藤木孝や笹岡勝治、川合伸旺など多彩なキャストが揃っており、映画の深みを増しています。特に、悪役である片倉を演じる森雅之の演技は観客を惹きつけ、緊迫感を演出しています。

関連作品

『狙撃』は、1989年に製作されたビデオ映画『狙撃 THE SHOOTIST』の原案ともなっています。このように、本作はその後の作品にも影響を与えるほどの存在感を放っています。

総評

『狙撃』は単なるアクション映画ではなく、愛と裏切り、サスペンスが絡み合った人間ドラマです。加山雄三の役どころの変化を楽しむことができ、多彩なキャストとスタッフたちの力により、忘れられない印象を残す作品となっています。この映画を通じて、彼の俳優としての幅広い表現力を感じることができるでしょう。

もう一度検索