独立民主セルビア人党

独立民主セルビア人党（Samostalna demokratska srpska stranka; SDSS、セルビア語: Самостална демократска српска странка; СДСС）は、クロアチアに居住するセルビア人を主体とする社会民主主義政党です。

歴史

1997年、リベラル、社会民主主義政党として、かつてのユーゴスラビア王国のスヴェトザル・プリビチェヴィッチによる独立民主党のドクトリンに基づいて結成されました。結成以来、ヴォイスラヴ・スタニミロヴィッチが党首を務めていましたが、2017年に副党首のミロラド・プポヴァツが第2代党首に就任しました。

SDSSは、1995年の嵐作戦によってクロアチア領から脱出したセルビア人のクロアチアへの帰還促進を目指しています。嵐作戦とは、クロアチア共和国軍および警察による軍事作戦であり、クロアチア領内で一方的に独立を宣言しクロアチア政府の統制が及んでいなかったクライナ・セルビア人共和国の主要部分を制圧し、国際的に承認された国境の管理を含むクロアチア政府の統治を確立しました。この作戦によって、クライナ・セルビア人共和国に住んでいたセルビア人のほぼすべてにあたる約25万人がクロアチア領から脱出し、難民としてボスニア・ヘルツェゴビナのセルビア人勢力支配地域やセルビア共和国へ移住しました。

2003年の選挙では、SDSSは競合するセルビア人民党（SNS）に対して勝利し、クロアチア議会でセルビア人に割り当てられた議席をすべて獲得しました。

選挙後、SDSSはイーヴォ・サナデル率いるクロアチア民主同盟との連立を決断しました。この連立において、SDSSが求めていたセルビア人難民の帰還促進、民族間の平等の推進、法制度の改革、周辺諸国との協調などが合意されました。

党の目標

SDSSは、リベラル、社会民主主義を志向する政党でありながら、セルビア人政党としての性質も有しています。主な目標は以下の通りです。

難民、特にセルビア人の帰還の促進と、戦争被害を受けた地域の復興の完了
国有住宅の購入期限に関する権利の確保
国家の少数民族、特にセルビア人が持つ民族的権利の保障と国家による保護
セルビア語とセルビア語の文章の使用、セルビア人の民族的象徴の使用、セルビア語での教育、教育・文化面でのセルビア人組織の設立、セルビア人の情報メディア、セルビア人の伝統・慣習の維持を通じたセルビア人の文化的・教育的自治
軍隊の専門職化
地方主義と分権化
* クロアチアの欧州連合への統合とセルビアおよびモンテネグロとの経済関係の促進

SDSSは、クロアチアにおけるセルビア人コミュニティの権利擁護と、クロアチア社会への統合を目指し活動を続けています。

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