狼・無頼控(おおかみ ぶらいひかえ)
『狼・無頼控』は、
1973年から
1974年にかけて、
毎日放送と映像京都が制作した
時代劇です。この作品はNETテレビ系列で放送され、全26話を展開しました。物語は江戸時代末期を舞台に、私設実働部隊「狼」が悪者を成敗する姿を描いています。
作品の背景とあらすじ
江戸の小料理屋「蔦の家」に集う6人の男女は、実は悪事を暴くために雇われた監視と暗殺の専門家です。彼らは、無報酬で厳しい任務を実行する無頼の集団で、一匹狼の精神を持ち合わせています。そのため、彼らの任務の背後には金のためだけでなく、弱者を救うという信念が根底にあります。
物語は、各エピソードを通じて彼らの繰り広げる事件解決の過程を描いています。時には仲間割れを起こし、任務から逸脱することもある一方で、絶妙のチームワークで事件を解決していく様子が描かれています。
主なキャスト
作品内のキャラクターは個々にユニークな背景を持ち、その個性がストーリーに深みを与えています。
- - 剣 条之介(村野武範): 一刀流の浪人で、仲間たちからは「条」または「条さん」と呼ばれます。恋愛や国の未来を憂う内面と、エネルギッシュな性格の持ち主です。
- - 九鬼 大紋(佐藤允): 前藩の剣術指南役だったが、辛い過去から浪人生活に。若者たちの不幸に敏感で、正義感が強い一面を持ちます。
- - 玄庵(長門勇): 医者でありながら、秘密裏に堕胎手術を行う等、複雑な側面を持つキャラクターです。武術にも長けています。
- - 菊次(田村亮): 元軽業師の博徒で、手裏剣を使った独特の戦闘スタイルが印象的です。仲間からは「御役者」という愛称で呼ばれます。
- - 流れ矢の仙三(なべおさみ): 表向きは花火師で、隠密な過去を持つキャラクター。巧妙な戦術を用います。
- - 南美(渥美マリ): チームの唯一の女性メンバー。女であることを活かした探索が得意です。
- - 朱実(夏純子): くノ一として諜報活動においてその能力を発揮します。
- - お蔦(野際陽子): 料理屋の女将でありながら、本当は任務の連絡役を務めています。
- - 炎 竜軒(丹波哲郎): 高島流砲術を使うキャラクターで、酒好きな豪放磊落な性格です。
- - 跡部 和泉守(山村聰): 彼ら「狼」の雇い主で、不正を厳しく取り締まります。
音楽とスタッフ
主題歌「狼のバラード」は
五木ひろしが歌い、作詞は
山口洋子、作曲は
平尾昌晃によるものです。企画や脚本、監督に多くの才能が結集し、視聴者に深い印象を与えています。
最後に
『狼・無頼控』は、江戸時代の風情と人間ドラマが織り交ぜられた作品です。任務を通じて描かれる絆や信念は、視聴者の心に残る要素となっています。
時代劇における個性的なキャラクターたちの活躍をぜひご覧ください。