猛き黄金の国

猛き黄金の国

『猛き黄金の国』（たけきおうごんのくに）は、本宮ひろ志による日本の漫画作品です。1990年から1992年まで、集英社の『ビジネスジャンプ』に連載されていました。単行本はビジネスジャンプコミックスとして全4巻、集英社文庫として全3巻が刊行されています。

概要

この物語は、土佐の地下浪人であった岩崎弥太郎が、近代日本を代表する五大財閥の一角、三菱グループを創業するまでの波乱万丈な生涯を描いています。時代の荒波にもまれながら、弥太郎がどのようにして事業を拡大し、財を成していくのか、その過程がドラマチックに描かれています。

本宮ひろ志は、『猛き黄金の国』を題名に冠した漫画をその後も複数発表しており、これらの作品は『ビジネスジャンプ』や『グランドジャンプ』（集英社）で連載されました。当初は各作品の関連性は薄かったものの、『猛き黄金の国 伊能忠敬』（2020年）以降の作品では、時代設定が近接していることもあり、前作の主人公とのつながりが見られるようになっています。

物語には、三菱の起源である海運業で業績を競い合った三井グループの立役者、三野村利左衛門が登場します。彼は岩崎万造を操り、政府を味方につけ、弥太郎の前に立ちはだかります。また、住友グループを築いた広瀬宰平は、弥太郎と苦労を分かち合った仲であり、弥太郎が鉱山業に目覚めるきっかけを与えた人物として描かれています。

登場人物

岩崎弥太郎：主人公。三菱グループの創業者。
高芝喜勢：弥太郎の妻。
吉田東洋
坂本竜馬
後藤象二郎
三野村利左衛門：主人公の商売敵。三井グループを支えた人物。
広瀬宰平：住友グループを築いた人物。
川田小一郎
小栗忠順

舞台化

2001年には、宝塚歌劇団によって舞台化され、その壮大なスケールとドラマチックな演出で観客を魅了しました。

関連作品

猛き黄金の国 道三
猛き黄金の国 柳生宗矩
猛き黄金の国 伊能忠敬
猛き黄金の国 二宮金次郎
猛き黄金の国 由利公正
* 猛き黄金の国 高橋是清

これらの作品群は、それぞれ異なる時代の偉人たちを主人公に据え、『猛き黄金の国』という共通のテーマのもと、彼らの生き様を描き出しています。

『猛き黄金の国』は、一人の男の立身出世の物語であると同時に、日本の近代化を支えた人々の群像劇でもあります。本宮ひろ志の熱い筆致で描かれた、歴史大河ロマンをぜひお楽しみください。

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