猪群山

猪群山（いのむれさん）

猪群山は、大分県豊後高田市に位置する標高458mの山です。国東半島の北西部に位置し、その名前は、かつてイノシシが多く群れていたことに由来すると言われています。地元では「飯牟礼山」とも呼ばれています。

山の概要

猪群山の山頂は南北に分かれており、北峰には巨石群が、南峰には最高地点があります。中腹には飯牟礼神社の中宮が鎮座し、古くから地元の人々に信仰されてきました。また、猪群山は大分百[[山]]、大分百景にも選ばれており、その美しい景観は多くの人々を魅了しています。

巨石群の謎

猪群山の北峰頂上付近には、東西33m、南北42mの範囲に16個の巨石が楕円状に配置された巨石群があります。その中心には、高さ約4.4mの神体石がそびえ立っています。さらに外側には、直径約70mの円状に24個の石が配置されており、非常に神秘的な雰囲気を醸し出しています。

登山道から巨石群の入り口には、陰陽石と呼ばれる一対の巨石が門のように立っています。かつてこの場所は「オミセン」と呼ばれる女人禁制の聖域でしたが、現在は女性も立ち入ることができます。

この巨石群はストーンサークル（環状列石）であるとも言われていますが、石の配置が不規則であることから、ストーンサークルとは異なるという見方もあります。巨石群の周囲には土塁と溝がめぐらされていますが、これは1906年に山火事から守るために作られた防火壁であるとされています。しかし、それ以前から遺構があった可能性も指摘されています。

1983年には、作家の松本清張氏と考古学者の斎藤忠氏による現地調査が行われ、その結果が『猪群山-山頂巨石群の研究-』という報告書にまとめられました。

伝承と諸説

神体石は、山幸彦が龍宮から持ち帰った潮盈珠、潮乾珠を置いた場所であるという伝承があります。そのため、神体石上部の窪みには、満潮時には水が溜まり、干潮時には水が乾くと言われています。また、窪みには金魚が住んでおり、その金魚を見た者は盲目になるとも伝えられています。

この巨石群の起源については、古代の巨石信仰の遺跡とする説、中世の仏教信仰の霊場跡とする説、中世の砦跡とする説、自然地形とする説など、様々な説があります。また、卑弥呼の墓であるという俗説も存在します。このように、猪群山の巨石群は、古代から人々の関心を集め、様々な解釈を生み出してきた、非常に興味深い場所です。

外部リンク

猪群山 | 日本一の「おんせん県」大分県の観光情報公式サイト
猪群[[山] | 全国観るなび 豊後高田市 （日本観光振興協会）](https://www.kankou-shimane.com/spot/3270)

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