玉乃浦友喜

玉乃浦友喜の生涯と相撲キャリア

玉乃浦友喜（たまのうら ともき）は、1932年10月6日に高知県安芸郡で生まれ、2016年に他界した元大相撲力士です。本名は林友喜（はやし ともき）で、彼は173cm、80kgという体格を持ち、最高位は東十両7枚目でした。彼の得意技は右四つと寄りで、力強い取り口が特徴的でした。

経歴

玉乃浦は、父親が大相撲好きだった影響で、幼少期から相撲に親しむ環境にありました。彼の父は地元の浜相撲では横綱を名乗るほどの腕前で、玉乃浦もまたスポーツに秀でていました。100mを11秒台で走る俊足を持ち、水泳にも優れていました。

戦後、彼は港の冷凍倉庫会社に勤めながら相撲の道を歩み始めました。県内での職場対抗大会では個人戦を連続優勝し、1953年の国体でも団体と個人戦で共に3位の成績を収めました。1954年の1月場所で初土俵を踏んだ玉乃浦は、わずか2場所後に幕下優勝を果たした後、1958年9月場所には十両昇進を果たします。

新たに十両に昇進して以降、彼は1959年1月場所で自己最高位の東十両7枚目に達し、自信を持って土俵に臨みました。しかしながら、結果は4勝10敗1分けと厳しいものとなりました。こうした苦境の中でも、彼の取り組みは故郷の人々の注目を集め、ラジオやテレビの前に多くの人々が集まりました。

引退とその後

1960年5月場所での成績不振を受け、再起を目指しましたが、怪我の影響で稽古ができない状態が続き、27歳で廃業を余儀なくされました。廃業後は近畿大学でコーチとして若手選手の育成に携わり、晩年には故郷の甲浦に戻り生活を共にしていた姉と穏やかな日々を過ごしました。しかし、姉が亡くなった後ほどなくして、玉乃浦も2016年にこの世を去りました。

取り口と技

彼の取り口は、立ち合いで激しく当たり、突っ張りや押しに始まり、前まわしを引いた後の食い下がりや出し投げなど多彩でした。野性的なアプローチを持ちながら、彼は相手を肩口で固め、一気に後ろにねじり倒すなどの奇手を使うこともありました。特に、相手の体重が自分より約50kg重い場合でもその技術で勝利を収めることもありました。ただ、大型の相手に対してはその力を発揮できず、がっぷりと組まれると反撃が難しくなる弱点も抱えていました。

主な成績

玉乃浦の通算成績は189勝128敗、勝率は596を記録し、十両では73勝76敗、勝率は490というものでした。現役在位は33場所、十両在位は10場所と、彼は相撲界での一定の地位を築きました。さらに、彼は1958年5月場所での幕下優勝や、1954年3月場所での序二段優勝を果たしました。

改名歴

彼の名前は、1954年1月場所から1957年3月場所まで本名の林友喜で、1957年5月場所から1960年9月場所までは玉乃浦友喜として活躍しました。

参考文献

このように、玉乃浦友喜の相撲の道と彼の人柄、取り組みの跡には多くの学びがあり、相撲ファンには欠かせない存在でした。

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