玉城御殿

玉城御殿（たまぐすくうどぅん）

玉城御殿は琉球王国の王族で、その起源は尚清王の六男にあたる東風平王子朝典に遡ります。この家系は第二尚氏の分家として知られ、九世の玉城按司朝長からは玉城間切（現在の南城市玉城地区）の按司地頭を代々つとめてきました。このため、この家系は「玉城御殿」と呼ばれるようになりました。

玉城御殿の歴史は、九世の朝長が玉城間切の按司地頭となったことから始まります。以降の世代もこの地を統治し、琉球処分が行われるまで続きました。八世・朝意の娘である思真鶴金は、尚穆王に嫁ぎ王妃（佐敷按司加那志）となるなど、貴族としての影響力も持ち合わせています。また、十二世・朝敕の妻である仲井間翁主は尚灝王の三女であり、王家との繋がりが強かったことを示しています。

系譜

玉城御殿は、以下の系譜を持っています。

1. 東風平王子朝典（初代）
2. 東風平按司朝易（2世）
3. 兼城按司朝實（3世）
4. 高嶺按司朝喜（4世）
- 金武御殿の二世・金武王子朝貞の四男で、朝實の養子
5. 高嶺按司朝宜（5世）
- 朝喜の長男で、1673年に家督を継ぎ、その後、護得久御殿四世の按司家を継承
6. 高嶺按司朝寄（5世の弟）
- 家督相続
7. 高嶺按司朝仁（6世）
- 享年六
8. 高嶺按司朝愈（7世）
- 実父は護得久御殿五世・具志川按司朝宜
9. 高嶺王子朝意（8世）
10. 玉城按司朝長（9世）
11. 玉城按司朝孟（10世）
12. 玉城按司朝昆（11世）
13. 玉城按司朝敕（12世）
14. 玉城按司朝知（13世）
- 伊江御殿の十一世・伊江王子朝直の四男
15. 玉城尚秀（14世）
- 尚泰王の五男で、朝知の婿養子*

玉城御殿は歴史を通じて、琉球王国の重要な家系として位置づけられており、特に王家との繋がりが強かったことがその地位を一層引き立てました。王族としての血筋、またその他の按司との複雑な関係がお互いの影響を与え合い、琉球文化の発展にも寄与しました。

関連資料

玉城御殿に関する詳細な情報は、沖縄県の姓氏家系大辞典にまとめられています。この辞典では、玉城御殿の系譜や歴史的な背景が詳しく言及されています。また、近年の研究報告でも、この家系に関する資料が紹介されています。これにより、玉城御殿の理解を深めることができるでしょう。

琉球の王族として、玉城御殿は今後も研究の対象であり、琉球文化や歴史の一端を知る上で重要な存在であるといえます。

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