現代企画室

株式会社現代企画室について

株式会社現代企画室（げんだいきかくしつ）は、日本の出版社であり、1977年4月30日に設立されました。この企画室は主に社会科学分野の書籍を中心に出版活動を行っており、特に国際的な問題に関する原書の日本語訳に力を入れています。

出版方針と主なテーマ

同社の出版作品は、メキシコの先住民運動や南アフリカ問題、パレスチナ問題など、さまざまな社会問題を扱っています。特に、メキシコに関連する書籍では、サパティスタ民族解放軍に関する本が多く、同組織の副司令官マルコスの著作も出版されています。これらの書籍は主にスペイン語の原文から翻訳されています。

南アフリカに関する著作としては、映画『遠い夜明け』に登場するスティーブ・ビコの著作『俺は書きたいことを書く』や、南アフリカの子どもたちの文章をまとめた『二匹の犬と自由』などがあります。パレスチナ問題についても、『占領ノート―ユダヤ人が見たパレスチナの生活』などの作品が刊行されています。

国内問題への取り組み

現代企画室は国内の社会問題にも焦点を当てており、特にホームレスや冤罪に関連する書籍を豊富に出版しています。例として、山谷の活動家である山岡強一の著作『山谷－やられたらやりかえせ』が1996年に、鶴見事件をテーマにした大河内秀明の作品『無実でも死刑、真犯人はどこに　鶴見事件の真相』が1998年に発行されました。また、旬刊『Shelter-less』も、新宿ホームレス支援機構から現代企画室を通じて発行されています。

雑誌と自費出版

加えて、現代企画室は雑誌の発行にも携わっており、1983年から1984年にかけて月刊『ペンギン・クエッション』が発行されました。自費出版にも注力しており、作家や著者が自らの作品を発表するための場を提供しています。

海外文学のシリーズ

海外文学作品の出版も行っており、「ラテンアメリカ文学選集」や「越境の文学/文学の越境」、「ロス・クラシコス」などの叢書を通じて、多様な読者に文学を紹介しています。

注目の著作と関連人物

同社から出版されたいくつかの注目作には、メキシコ先住民に関するリカルド・ポサスの『コーラを聖なる水に変えた人々』や、南アフリカのスティーブ・ビコによる書『俺は書きたいことを書く』があります。また、現代企画室の活動には北川フラムや太田昌国など、多くの著名な著者が関わっています。

結論

株式会社現代企画室は、社会科学の分野で重要な書籍を多数出版し、特に国際的な問題や国内の社会問題に対する深い洞察を提供する役割を果たしています。

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