理化学研究所計算科学研究センター

理化学研究所計算科学研究センターについて

理化学研究所計算科学研究センター（R-CCS）は、兵庫県神戸市のポートアイランドに位置している重要な研究機関です。このセンターは、日本国内で計算科学および計算機科学の研究をリードする役割を果たしており、先端的な科学技術の発展に寄与しています。2018年に設立されたこのセンターは、設立以前から活動していた計算科学研究機構を引き継いでおり、次世代スーパーコンピュータの共用や計算資源の活用を通じて、様々な研究開発を促進しています。

計算科学研究機構の設立

計算科学研究機構は、2010年7月に設立されました。設立の目的は、次世代スーパーコンピュータの共用を通じた計算科学および計算機科学の連携による研究開発の推進です。2012年9月には、世界的に有名なスーパーコンピュータ「京」の共用を開始し、2019年8月までの間に多くの研究機関や大学、企業がその利用を通じて様々な研究成果を上げました。

ポスト京の開発と富岳

2013年12月に、理化学研究所は文部科学省が実施する次世代スーパーコンピュータの開発プロジェクトの主体となり、翌年の4月にはポスト京の開発プロジェクトがセンター内に設置されました。このプロジェクトは、次世代のスーパーコンピュータの開発を目的に進められ、結果として2019年5月に「富岳」という名称が付けられました。富岳は2021年3月から正式に共用が開始され、世界中の研究者や科学者たちに向けた計算資源を提供しています。富岳は高い性能を持つスーパーコンピュータであり、様々な分野の研究を支える重要な存在となっています。

センターの沿革

理化学研究所計算科学研究センターの歴史は次のような重要な出来事で構成されています：

• - 2006年4月: 次世代スーパーコンピュータが「国家基幹技術」に指定される。
• - 2006年7月: スーパーコンピュータが共用施設としての指定を受ける。
• - 2007年3月: スーパーコンピュータの設置場所が神戸に決定。
• - 2010年7月: 計算科学研究機構が設立され、「京」の名称が決定。
• - 2011年6月: 京がTOP500で世界第1位に。
• - 2012年9月: 京の共用開始。
• - 2019年8月: 京の共用終了。
• - 2019年5月: ポスト京の名称が「富岳」と決定。
• - 2021年3月: 富岳が本格運用開始。

これらの成果は、理化学研究所における先端研究と国際的な科学コミュニティの相互作用の結果であり、今後も多くの科学的発見や技術革新を推進することが期待されています。

アクセス

センターへのアクセスは、神戸新交通ポートアイランド線（ポートライナー）の計算科学センター駅が最寄りとなります。この利便性の高い立地により、研究者や業界関係者が訪れやすく、多様な交流や共同研究が行われています。

まとめ

理化学研究所計算科学研究センターは、日本の計算科学および計算機科学の核となる存在であり、世界最高水準のスーパーコンピュータ「富岳」を運用することで、科学技術の発展に貢献し続けています。同センターの活動により、研究者たちは新たな視点で科学的課題に挑むことができ、今後も重要な成果を生み出すことが期待されます。

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