琉球育英会

琉球育英会は、1952年に制定された琉球育英会法に基づき設立された、琉球政府管轄の特殊法人です。

主な目的は、国費および自費による沖縄学生制度を通じて、学生の募集・選抜、奨学金の支給などを行い、沖縄の人材育成を支援することでした。本部を琉球政府文教局内に置き、東京、大阪、福岡に事務所を構え、広範囲な活動を展開していました。

沿革

1952年9月22日：琉球育英会法が公布
1953年3月1日：琉球育英会が発足
1955年10月14日：自費学生制度が新設
1961年9月25日：日本政府から琉球政府へ育英資金2000万円が贈呈
1968年5月9日：育英会館が完成

事業内容

琉球育英会は、以下の事業を通じて沖縄の学生を支援していました。

1. 国費・自費沖縄学生への支援業務：沖縄の学生が本土の大学や専門学校に進学する際の、選抜や手続きのサポートを行いました。
2. 奨学金支給業務：経済的な理由で修学が困難な学生に対し、奨学金を支給し、学業を支援しました。
3. 学生寮の運営：本土に在学する学生のために、学生寮を運営し、生活面でのサポートを提供しました。
4. 本土在学学生に対する指導：本土で学ぶ学生に対して、学習面や生活面での相談に応じ、適切な指導を行いました。
5. 卒業生の就職斡旋：卒業後の進路についても、就職の斡旋を行い、学生のキャリア形成を支援しました。



復帰直前には、その業務は沖縄県育英会（現在の沖縄県国際交流・人材育成財団）へと引き継がれました。琉球育英会が担ってきた役割は、現在も沖縄県国際交流・人材育成財団によって受け継がれています。

参考文献

沖縄県人材育成財団編『沖縄県人材育成史 財団法人沖縄県人材育成財団創立10周年記念』沖縄県人材育成財団、1992年

関連項目

琉球政府
文教局
特殊法人
国費・自費沖縄学生制度
沖縄県国際交流・人材育成財団

外部リンク

沖縄県国際交流・人材育成財団ホームページ

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