瑞龍寺 (豊田市)

瑞龍寺は、愛知県豊田市稲武町にある臨済宗妙心寺派の寺院で、山号を秀雲山と称します。この寺院は、名古屋熱田の乾徳寺の三霊紹省和尚によって開かれました。和尚は、寛永21年(1644年)に伊勢国菰野に見性寺を開山した後、正保年間(1645年-1648年)頃に三河国北設楽郡稲橋村を訪れ、瑞龍寺を開山しました。

江戸時代には、瑞龍寺の境内に寺子屋が設けられ、地域の子どもたちの教育の場として重要な役割を果たしました。また、臨済宗妙心寺派の管長や花園大学の学長を歴任した山田無文は、北設楽郡武節村の出身であり、その菩提寺が瑞龍寺です。境内には、彼の歌碑「おおいなるものに抱かれあることを 今朝吹く風のすずしさに知る」が建てられています。

瑞龍寺の境内には、昭和46年'>[愛知県]]指定天然記念物である「瑞龍寺のしだれ桜」があります。このエドヒガンザクラは、推定樹齢370年を誇り、高さ約12メートル、根回り約3.6メートル、樹冠の直径約15メートルに達します。開山の際に植えられたのかどうかは定かではありませんが、毎年4月上旬から中旬にかけて見頃を迎え、桜まつりが開催され、ライトアップも行われます。1971年]に[愛知県]]の天然記念物に指定されましたが、[[1980年]頃から樹勢が衰え、一時枯死も心配されました。しかし、[1991年]には樹木医の指導のもと大手術が行われ、再び美しい花を咲かせるようになりました。[1999年]には「瑞龍寺しだれ桜を守る会」が結成され、[2006年]時点では全国に約800人もの会員がいました。

同じ稲武地区の豊田市大野瀬町にある大安寺には、豊田市指定天然記念物のシダレザクラがあります。このシダレザクラは、大正時代に瑞龍寺のシダレザクラから分かれた苗を植えたものとされています。瑞龍寺のしだれ桜は、地域の人々にとって心の拠り所であり、春には多くの人々がその美しい姿を求めて訪れます。

所在地は、〒441-2513 愛知県豊田市稲武町寺山3です。アクセスは、猿投グリーンロード力石インターチェンジから車で約40分、または東海環状自動車道豊田勘八インターチェンジから車で約50分です。瑞龍寺は、歴史と自然が調和した静寂な空間であり、訪れる人々に安らぎと癒しを与えてくれます。

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