瓠公

瓠公について

瓠公（ここう、生没年不詳）は、新羅の建国期における重臣として知られ、金氏王統の始祖である金閼智の発見者です。元々は倭の出自とされ、彼の名は瓠（ひさご）を腰に下げて海を渡ったことに起因しています。この説は『三国史記』にも記されています。

瓠公と新羅の歴史

彼は新羅の3つの王統の全てに関わったため、建国時代の重要な人物とされています。初代の新羅王赫居世居西干は彼の影響を受けたとされており、瓠公の名に由来する朴姓で代々伝わるという説も存在します。また、慶州李氏の祖とされる謁平の本名も「瓢巖（ひょうがん）」であり、彼もまた瓢公とも称せられ、地域と関連性があることから、瓠公と同一人物である可能性も示唆されています。

さらに、脱解尼師今が新羅に到着した際、瓠公の家を略奪した事件も新羅の歴史において重要な出来事の一つです。この瓠公の住居は後に月城、すなわち新羅王の城として知られるようになりました。

瓠公の業績

国交の開拓

赫居世38年（前20年）、国王の命を受けて馬韓を訪れ、国交を開こうとしました。この際、瓠公は馬韓王から新羅が貢物を送らないことを責められると、逆に新羅に聖王が現れたと主張しました。この発言は馬韓王の失礼を非難する内容であり、怒った馬韓王は瓠公を殺そうとしましたが、重臣の諌めにより彼は許されて帰国しました。

官位の昇進

脱解尼師今2年（58年）、瓠公は最高官位である大輔に任命され、さらなる影響力を持つこととなります。この昇進は、彼の政治的手腕や新羅における重要性を示しています。

金閼智の発見

脱解尼師今9年（65年）には、王都金城（現在の慶州市）で起こった神異の調査に赴き、そこで金閼智を得ることに成功しました。金閼智は金氏王統の始祖として、新羅の歴史において非常に重要な人物です。彼を発見したことにより、新羅の王統の基盤が固まるきっかけとなりました。

結論

瓠公は新羅の建国期において、その政治や王統に対する影響力を持った重要なキャラクターであり、彼の行動が後の新羅王朝の基礎を築くことに寄与したと言えるでしょう。彼の名が残ることで、新羅の歴史がどのように形成されていったのかを知る手がかりとなっています。彼に関連する伝説や業績は、今でも新羅の文化や歴史に深く根付いています。

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