生姜糖

生姜糖について

生姜糖は、生姜と砂糖を主な原料とする日本の伝統的な和[[菓子]]です。その製法は大きく分けて2種類あります。

1. 生姜の絞り汁に砂糖水を加えて煮詰め、型に入れて固めたもの（本稿で解説）
2. 生姜を薄切りにして砂糖漬けにしたもの（詳細は該当項目を参照）

本稿では、1の製法で作られる生姜糖について詳しく解説します。

生姜糖の概要

生姜糖は、歴史的に和[[菓子]]の一種として位置づけられ、金華糖と類似性があるとされています。全国各地で製造されていますが、特に有名な産地として、三重県伊勢市と島根県出雲市が挙げられます。また、製法が類似した菓子としては、ハッカ糖（薄荷糖）があります。

伊勢の生姜糖

伊勢の生姜糖は、その起源を江戸時代にまで遡ることができますが、具体的な年代については延宝年間または寛政年間という説があり、正確なことは分かっていません。元々は、伊勢神宮への神饌の一つであったと伝えられています。

江戸時代には、伊勢参りの土産品として日持ちの良い生姜糖が重宝され、「伊勢の生姜糖」として全国に広まりました。現在でも、伊勢土産の定番として人気を博しています。現在、数軒の店舗で製造販売されていますが、江戸時代から続く店は確認されていません。

現存する店舗の中で最も古い歴史を持つのは、伊勢神宮内宮前で営業している岩戸屋で、1910年（明治43年）に製造を開始しました。岩戸屋の生姜糖は、縦長の六角形である剣菱型をしており、伊勢神宮のお札である神宮大麻を模しています。基本的には白色（生姜のみ）ですが、桃色（ニッキ入り）や抹茶色（抹茶入り）の製品も販売しており、これらの3色を組み合わせて夫婦岩から昇る朝日を表現したものもあります。その他、小豆入りのものや、長方形のもの、割れたもの（割安）も販売されています。

また、大正時代創業の二光堂の一角には、まちかど博物館として生姜糖博物館が開設されています。ここでは、生姜糖の製造に使われる型やラベルなどが展示されており、無料で入館できます。開館時間は午前9時から午後4時までで、年中無休です。

出雲の生姜糖

島根県出雲市平田町の來間屋（くるまや）は、特に有名な生姜糖の製造元です。來間屋の創業者である來間屋文左衛門が、1715年（正徳5年）に初めて生姜糖の製造に成功したと伝えられており、日本における生姜糖の元祖と言われています。來間屋では、島根県出雲市斐川町産の出西生姜と上白糖のみを使用し、炭火で煮立てて作られています。文化年間には、将軍徳川家斉や松江藩主に献上され、賞賛を浴びたとも伝えられています。形状は長方形が主流ですが、一口大にカットされたものも販売されています。また、生姜を使用していない抹茶糖も製造しています。

外部リンク

岩戸屋ホームページ
二光堂ホームページ
ウェイバックマシン（2003年6月25日アーカイブ分）'>伊勢まちかど博物館 - ウェイバックマシン（2003年6月25日アーカイブ分）
來間屋ホームページ

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