生長の家政治連合

生長の家政治連合について

生長の家政治連合（せいちょうのいえせいじれんごう）、通称生政連は、1964年に設立された日本の政治団体です。この団体は、生長の家の信徒たちを中心に構成されており、その活動は1983年まで続きました。

設立の背景

生長の家は、創始者である谷口雅春の指導の下、神秘的かつ精神的な教義を広める宗教団体です。谷口は、戦時中には皇軍の勝利を祈るなどしていたが、戦後は「日本の天皇が国家生命の全機的統一者」という考えを持ち続けました。これに伴い、彼は政治活動にも積極的に関与するようになり、全国精神主義連盟や選挙対策委員会等を設立しました。

1960年代に入ると、こうした動きは一層活発化し、1964年には生政連が正式に設立されました。生政連の主な目的は、「生命の実相」の理念を日本社会に広め、唯神実相哲学を政治に実現することでした。これにより政治を浄化し、物質主義から脱却した真の日本を築くことに貢献しようとしました。

活動の展開

生政連は1966年、全国約200の大学と連携して「生長の家学生会全国総連合」（生学連）を組織しました。さらに、1967年にはカトリック教徒などと協力し、「優生保護法改廃期成同盟」を結成し、その後「母と胎児のいのちを守る会」と名称変更しました。1969年には、“自主憲法制定国民会議”を設立し、国民的議論を喚起する活動も行いました。なお、この年には生学連関連者が「全国学生自治体連絡協議会」にも参加しています。

生政連は、かつて地方議会で独自の公認候補を当選させる成果を上げることもありました。特に合志栄一氏などがその一例として知られています。また、1970年代には「元号法制化運動」を牽引する原動力ともなったと言われています。

活動の終息

しかし、1983年に生長の家の方針が大きく転換し、政治への関与を止めたことに伴い、生政連も実質的に活動を停止しました。1995年には、総務大臣に解散届を正式に提出し、団体としての活動を終えました。

出身議員について

生政連からは数名の国会議員が輩出されています。例えば、玉置和郎氏は自由民主党の元参議院議員であり、1965年に初当選しました。また、村上正邦氏や寺内弘子氏、小山孝雄氏といった人物も自由民主党の参議院議員として活動していました。彼らは、それぞれの経歴を通じて生政連の理念を支持し、政治の場での発言権を持つこととなりました。

結論

生長の家政治連合は、理念的にも運動的にも日本の政治に影響を与えた宗教系の政治団体であり、その活動歴は日本の政治史における一つの重要な側面を示しています。その後の解散は、宗教団体が政治にどのように関与するかについての一つの教訓を提供しています。

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