生長の家本流運動

生長の家本流運動

生長の家本流運動（せいちょうのいえほんりゅううんどう）とは、宗教法人である生長の家の現在の中心人物である谷口雅宣の教義や運営方針を批判し、創始者である谷口雅春の思想に立ち戻ることを目的とする運動のことを指します。本流運動は、教団内部における強い対立を引き起こしており、特に雅春の教えを絶対視する立場を取る参加者によって構成されています。これは、政治的な側面や社会的信条とも連動しており、特に自由民主党への支持や反ユダヤ主義を掲げる等、複雑な歴史的背景を持っています。

歴史的背景

生長の家は、戦前から雅春が提唱した教義を基盤に運営されていますが、戦後の時代においても雅春の思想は独自の解釈を受けることとなります。例えば、雅春自身は天皇中心の社会主義を提唱し、一時期は反ユダヤ主義的な教義を含んでいましたが、後にその一部を撤回しました。そうした背景の中で、本流運動は急速に広がりを見せ、雅春の思想を再評価しようという動きが強まりました。

特に、1980年代に入ると「飛田給派」と呼ばれる政治運動グループが形成され、彼らは教団の内部で強い影響力を持つようになります。しかし、本流運動内で意見は分かれ、戦争や憲法の見解においても矛盾が生じているのが実情です。

教団との対立

本流運動が形成されて以降、教団側との対立が深まりました。その根本には教団の方針転換があると指摘されているが、特に洋々とした歴史の解釈や教義の適用方法において意見の不一致が起こっています。1990年代には、谷口雅宣が副総裁となり、新たな運動が生まれましたが、これに対抗する形で本流運動はますます活発化しました。

法的な争い

本流運動の活動の一環として、教団側に対する裁判が行われることもありました。谷口雅春の著作権についての争いや、教団と社会事業団の間に生じた訴訟は、教団内部の分裂をより一層鮮明にしています。特に、「生命の実相」の著作権に関連する訴訟は、教団と本流運動の根深い対立を象徴するものとされています。教団側は、著作権の管理を巡って激しい争いを繰り広げ、結果的に本流運動側が勝訴するなど、法的な対立も続いています。

主要団体

本流運動には複数の関連団体があります。中でも「ときみつる会」「谷口雅春先生を学ぶ会」が代表的な存在です。

• - ときみつる会: 2008年に設立されたこの団体は、本流運動を支持し、教義を守る活動を展開しています。
• - 谷口雅春先生を学ぶ会: 雅春の教えを直接学ぶことを目的とする団体で、多くの支部を持っています。

総括

生長の家本流運動は、創始者の思想を重視し教団の現状に異議を唱える運動です。この運動は、信者の間での深刻な対立を引き起こしており、教義や歴史の解釈、政治的意見において相いれない部分が非常に多く存在しています。現在も他の団体とともに、教団のあり方に対する様々なアプローチを取り続けることでしょう。

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