産経プロアマトーナメント戦

産経プロアマトーナメント戦

産経プロアマトーナメント戦は、日本の囲碁界において重要な位置を占める棋戦であり、2005年に創設されました。主催は産経新聞社と関西棋院で、プロ棋士とアマチュア棋士が共演する場として、毎年多くの囲碁ファンの注目を集めていました。このトーナメントはその名の通り、プロ棋士とアマチュア棋士が対戦する形式で行われ、当初から大きな盛り上がりを見せました。

出場者はプロ棋士16名とアマチュア16名の計32名で構成され、プロ棋士は関西棋院に所属する者が中心となっています。アマチュア棋士の選抜方法も特異性があり、インターネット囲碁サイト「パンダネット」からの予選通過者や一斉予選での上位入賞者、さらには主催者の推薦による参加者が含まれています。

トーナメント戦では、各ラウンドごとに組合せ抽選が行われ、1回戦はプロとアマチュアとの対局が実施されます。手合割は、プロ対アマチュアの関係に応じて異なり、男性アマチュアには定先、女性アマチュアには二子、そしてプロ同士の対局は互先となります。この場合の互先では、コミは6目半とされています。対局時間は各選手に90分が与えられ、残り時間が5分になると秒読みが導入されます。

過去の優勝者を見てみると、2005年の設立から2018年の第14回大会にかけて、数々の名勝負が繰り広げられました。特に結城聡は、初回から数回の優勝を飾り、その後も強豪として名を馳せています。また、村川大介も多くの大会で優勝し、圧倒的な強さを示しました。アマチュアにも負けず劣らずの活躍をしたのが瀬戸大樹で、彼はアマとしても優勝を果たし、アマチュア囲碁界に新たな風をもたらしました。

特筆すべきは、2011年以降の大会において、欧州や米国のプロ棋士を招待して行われた点です。第11回大会では、初めて欧州囲碁連盟から2名のプロ棋士が参加し、アリ・ジャバリンが斎藤正八段に勝利しました。これは公式戦において、欧州棋士が日本棋士に勝った初の事例として、大きな話題となりました。第12回大会では、米国囲碁協会に所属するプロ棋士の参加もあり、アンディ・リュウは二回戦で日本棋士を次々と打ち破り、米国棋士が日本の公式戦で本戦出場を果たすという快挙を達成しています。

しかし、2018年の第14回大会を最後に、この棋戦は休止となることが報じられ、多くの囲碁ファンに残念な思いをさせました。産経プロアマトーナメント戦は、日本の囲碁界の発展に寄与し、棋士たちが力を試す貴重な舞台とされていました。未来において、再開されることを望む声が多く寄せられています。

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