田中太一

田中 太一 (たなか たいち) - 元プロ野球選手

田中太一は1993年2月27日生まれ、大分県大分市出身の元プロ野球選手で主に投手として活躍していました。彼の経歴は、中学時代から始まり、優れた才能を発揮してきました。彼は小学2年生の頃に桃園スポーツ少年団で野球を始め、その後大分リトルシニアに所属。中学3年生の時には全国大会に出場し、同級生の源田壮亮と共にその瞬間を共有しました。

高校時代は大分工業高校でプレーし、1年時に公式戦に登板。3年生の夏、彼はエースとして同校を17年ぶりの甲子園出場に導きました。しかし、甲子園では延岡学園高に延長戦で惜敗し、彼の挑戦は続くこととなりました。2010年のプロ野球ドラフト会議で、読売ジャイアンツから3位指名を受け、背番号68を背負うことになります。

巨人時代

巨人に入団後は育成・強化指定選手として、最初の年は体作りと投球技術の向上に専念しました。2011年のシーズン後半にはイースタンリーグで3試合に登板し、彼の野球人生が進み始めます。2012年の秋季キャンプでは、事故があり田畑一也コーチにボールが直撃しました。その後2014年には自由契約となり、育成選手契約を結び、背番号は013に変更されます。

2016年には彼の球速が最速157km/hを記録し、1軍全体練習にも参加することができましたが、昇格には至りませんでした。イースタンリーグでは29試合に登板し、2勝4敗、防御率4.36と、まずまずの成績を残しました。シーズンが終わった後、チームから戦力外通告を受けた彼は、再び野球を続けたいという強い希望を持って現役を志しました。

巨人退団後の経歴

巨人を退団した後、元々はトライアウトを受ける予定でしたが、社会人野球のセガサミーからオファーを受けたことで進路が変わりました。「個人のことよりも、チームが勝って恩返ししたい」という彼の決意が強く、背番号14でセガサミーに加入しました。2017年には第88回都市対抗野球大会に出場し、中継ぎとして活躍するも、敗戦投手となるなど、辛い経験もしました。

その後もセガサミーの主力投手としての地位を築きましたが、2020年に退部を発表。その後、夫人の故郷である秋田県能代市に移り、2021年には能代松陵クラブに加入しました。彼は現在、建設会社に勤務しながら、野球を続けています。また、最近では第92回都市対抗野球大会に出場するTDKの補強選手にも選ばれています。

選手としての特徴

田中はスリークォーターから157km/hの速球を操る投手であり、高速カーブやスライダーを駆使し高い奪三振率を誇ります。彼自身が「太一カーブ」と名付けた縦に曲がる変化球は、実際には縦のスライダーだという彼の意見も興味深いものです。さらに、2016年からツーシームも投球スタイルに加えました。

彼の持ち球はすべて手元でわずかに動くため、打者にとっては非常に打ちづらいものであり、この特性が彼の魅力を高めています。田中太一の経歴は、野球への情熱と努力の象徴であり、これからの活躍にも目が離せません。

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