田中愼二

田中愼二（たなか しんじ）は、日本の映画・テレビ編集技師であり、日本映画・テレビ編集協会（J.S.E.）に所属しています。新漢字表記は田中 慎二です。

1980年代から現在に至るまで、数多くの映画作品で編集技師として活躍しており、そのキャリアは多岐にわたります。初期には編集助手として経験を積み、『セーラー服と機関銃』(1981年)や『ときめきに死す』(1984年)などの作品に携わりました。その後、1991年の『新・同棲時代』で編集技師としてデビューし、以降、『武闘派仁義 完結篇』(1994年)、『復讐の帝王』(1995年)などを手掛けました。

1990年代後半には、『(ハル)』(1996年)、『弾丸ランナー』(1996年)、そして日本アカデミー賞優秀編集賞を受賞した『失楽園』(1997年)など、話題作の編集を担当。2000年代に入ってからも、『模倣犯』(2002年)、『阿修羅のごとく』(2003年)、『海猫』(2004年)など、幅広いジャンルの作品でその才能を発揮しました。特に、『阿修羅のごとく』では二度目の日本アカデミー賞優秀編集賞を受賞しています。

また、『花田少年史 幽霊と秘密のトンネル』(2006年)や『椿三十郎』(2007年)など、アニメーションや時代劇の編集にも携わっています。近年では、『風が強く吹いている』(2009年)、『源氏物語 千年の謎|源氏物語_千年の謎』(2011年)、『アゲイン 28年目の甲子園』(2015年)など、話題作の編集を続けています。

映画だけでなく、テレビドラマの編集も数多く手掛けており、『世にも奇妙な物語』(1991年～1992年)などの人気シリーズにも参加しました。また、『大人は判ってくれない』(1992年)、『if もしも』(1993年)、『夜逃げ屋本舗』(1999年)といったドラマでも編集を担当しています。また、2010年のテレビドラマ『歸國』では出演者として参加しています。

田中愼二の編集技術は、作品のテンポやリズムを巧みにコントロールし、物語の魅力を最大限に引き出すことに貢献しています。その卓越した編集技術は、多くの監督やスタッフから信頼を得ており、日本映画界において欠かせない存在となっています。


主な作品

映画

編集助手

セーラー服と機関銃 （1981年） - ネガ編集
ときめきに死す （1984年）
それから （1985年）
そろばんずく （1986年）
悲しい色やねん （1988年）
キッチン （1989年）
おいしい結婚 （1991年） - ネガ編集

編集

新・同棲時代 （1991年）
武闘派仁義 完結篇 （1994年）
復讐の帝王 （1995年）
(ハル) （1996年）
弾丸ランナー （1996年）
失楽園 （1997年）
プープーの物語 （1998年）
39 刑法第三十九条 （1999年）
黒い家 （1999年）
ガラスの脳 （2000年）
LOVE SONG （2001年）
模倣犯 （2002年）
阿修羅のごとく （2003年）
海猫 （2004年）
いらっしゃいませ、患者さま。 （2005年）
欲望 （2005年）
寝ずの番 （2006年）
間宮兄弟 （2006年）
花田少年史 幽霊と秘密のトンネル （2006年）
サウスバウンド （2007年）
椿三十郎 （2007年）
次郎長三国志 （2008年）
旭山動物園物語 ペンギンが空をとぶ （2009年）
風が強く吹いている （2009年）
これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫 （2010年）
源氏物語 千年の謎|源氏物語_千年の謎 （2011年）
劇場版テンペスト3D （2012年）
アゲイン 28年目の甲子園 （2015年）

テレビドラマ

世にも奇妙な物語 （フジテレビ、にっかつ撮影所制作）
第2シリーズ（1991年）
第3シリーズ（1992年）
大人は判ってくれない 第3回 （1992年、フジテレビ）
if もしも 第2回 （1993年、フジテレビ）
演歌・唱太郎の人情事件日誌 （1997年、TBS）
夜逃げ屋本舗（1999年、日本テレビ）
歸國 （2010年、TBS） - 出演のみ

受賞歴

1998年 第21回日本アカデミー賞：優秀編集賞『失楽園』
2004年 第27回日本アカデミー賞：優秀編集賞『阿修羅のごとく』

外部リンク

田中愼二 - 日本映画データベース
田中愼二 - allcinema
田中愼二 - KINENOTE
* Shinji Tanaka - IMDb

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