田中良 (政治家)

田中良（たなか りょう）

田中良は、1960年11月4日生まれの日本の政治家です。東京都杉並区長を3期務め、東京都議会議長（第42代）、東京都議会議員（5期）、杉並区議会議員（1期）などを歴任しました。

来歴

東京都杉並区で生まれ育ちました。杉並ひまわり幼稚園、杉並区立桃井第五小学校、獨協中学校・高等学校を経て、1984年に明治大学政治経済学部を卒業。大学時代は雄弁部に所属していました。卒業後、テレビ東京に入社し、主に営業を担当しました。

1990年、第39回衆議院議員総選挙に旧東京4区から進歩党公認で出馬しましたが、落選。翌1991年の杉並区議会議員選挙でトップ当選を果たし、政界入りしました。1993年、杉並区議を辞職し、日本新党公認で東京都議会議員選挙に出馬、当選。以後、2010年まで5期連続で当選しました。

日本新党解党後は、新進党、刷新クラブ、旧民主党を経て、1998年以降は民主党に所属。都議会では、新進党政策審議会長、刷新クラブ幹事長、民主党団長、幹事長、政策調査会長などを歴任しました。2009年には、東京都議会議員選挙で民主党が第一党となり、史上最年少で東京都議会議長に選出されました。

杉並区長として

2010年杉並区長選挙

2010年、山田宏杉並区長が参議院議員選挙に出馬するために辞職したことに伴い、杉並区長選挙が実施されました。田中は民主党、社会民主党、東京・生活者ネットワークの推薦を受けて立候補し、自民党の支援を受けた千葉奈緒子、共産党公認の沢田俊史、みんなの党推薦の藤岡隆雄らを破り、初当選を果たしました。

2014年杉並区長選挙

2014年の杉並区長選挙では、自民・公明両党の区議が田中を支援。田中は2期目の当選を果たしました。対立候補には、元区議の佐々木浩らがいました。

2018年杉並区長選挙

2018年の杉並区長選挙では、田中は政党の推薦を受けませんでしたが、自民党の石原伸晃の支持を得ました。区立小中一貫教育校の建設を巡る住民との対立が選挙の争点となり、弁護士の三浦佑哉ら3候補を破り、3期目の当選を果たしました。

2022年杉並区長選挙

2022年、田中は4選を目指しましたが、区民団体が擁立した元NGO職員の岸本聡子に敗れ、落選しました。この選挙では、自民党区議が田中派と反田中派に分裂したこと、また保守系区議の田中裕太郎が出馬したことなどが影響しました。

政策・主張

受動喫煙問題

受動喫煙防止条例について、都の一律規制に反対し、分権を主張。都立施設への規制にも批判的でした。

浜渦東京都副知事に対する問責決議

東京都議会で、浜渦武生副知事に対する問責決議案に、所属する民主党の方針に反して賛成票を投じ、会派から除名処分を受けました。その後、新たな会派を結成しましたが、後に民主党会派に復帰しました。

減税基金条例の廃止

前区長が設立した減税基金条例を「リアリティーがない虚構」と批判し、条例を廃止しました。

多選自粛条例の廃止

前区長が制定した多選自粛条例を廃止しました。

区立小中学校へのエアコン設置

前区長の方針を転換し、区立小中学校へのエアコン設置を推進しました。

不祥事

公用車不正使用疑惑

公用車の不適切な使用が複数回指摘されました。選挙応援や深夜の私的な利用が問題視されました。

女性議員への威圧

区議会で、質問に答弁する際、机を叩きながら答弁したことが、威圧的であると指摘を受けました。

緊急事態宣言下に都外ゴルフ場へ移動

緊急事態宣言中に公用車で群馬県のゴルフ場へ移動し、支持者の批判を招きました。

著作

「実録！東京都議会議員 私はこうして闘った」（2001年）
「実録！東京都議会議員〈パート2〉破綻寸前！東京の“道路公団”～道州国家の参議院改革論」（2004年）

外部リンク

前杉並区長 田中 良
田中良事務所 (@suginami_ryo) - X（旧Twitter）

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