由良 (軽巡洋艦)

軽巡洋艦 由良（ゆら）

概要

由良は、日本海軍が1921年から1923年にかけて佐世保海軍工廠で建造した軽巡洋艦です。艦名は、若狭湾に流れ込む由良川に由来しています。由良は、長良型軽巡洋艦の4番艦であり、別名『由良型』とも称されます。この艦艇は5500トン級の軽巡洋艦として、主に水雷戦隊の旗艦や戦隊旗艦としての役割を果たしましたが、特に由良と姉妹艦の鬼怒は、潜水戦隊の旗艦を務めることも多く、その運用において重要な役割を担いました。

艦歴

建造と竣工

1921年5月21日に起工し、1922年2月15日に進水、1923年3月20日に竣工しました。その後、由良は第五戦隊に編入され、連合艦隊の一員として数々の任務をこなしました。竣工直後の1923年には、関東大震災の救援活動に参加するなど、艦隊としての基盤を確立しました。

太平洋戦争への参加

由良は、1941年に始まった太平洋戦争においても活躍しました。開戦当初、第五潜水戦隊の旗艦として南方作戦や、グダルカナル島攻防戦などに従事しました。しかし、1942年10月25日、アメリカ海軍の航空機によりガダルカナル島近海で大破し、その後、最終的に自沈処分となりました。

改装と兵装

艦の改装は数度行われ、その度に兵装も強化されました。改装後の兵装には、14cm単装砲や25mm連装機銃などが含まれ、艦上に水上機を1機搭載する能力も備えていました。

沈没とその後

由良は、ガダルカナル島の戦いの一環として、10月24日に出撃しましたが、アメリカ軍の空襲を受けて大きな損傷を負いました。艦の浸水は進み、艦長は自沈を余儀なくされます。そして、夕立と春雨による雷撃で、由良は1942年10月25日、南太平洋の海に沈みました。これにより、由良は太平洋戦争中に喪失した日本の軽巡洋艦としては初めての艦となり、その名は人々の記憶に留まることになりました。

まとめ

由良は、その歴史を通じて日本海軍に多くの貢献を果たし、特に太平洋戦争では多くの艦隊作戦に参加しました。その活動は、艦隊の多様な任務や作戦における重要性を示すものであり、今なお艦隊史の中で語り継がれています。

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